帰宅すると勝手口におまわりさんが立ち、ワイフさんと話をしている。
本家に住む母親も加えて3人掛かりで、帰ってきた黒パッソに視線を向けながら
すわ、バレたか
いつだったか、黒パッソで首都高速に入った時、インターを出る際にETCが外れていたのを気が付かずに閉じっぱなしのゲートを、見事なハンドルさばきですり抜けていた。
320円の高速料金を払っていない。
これがバレて、おいらは懲役320年になるというのだろうか
いやだ。

「お父さん(←おいら)、車上荒らしにあったみたいだよ

」
なぜか3人とも笑顔。
おまわりさんが解説を引き取った。

「近所に入った男を捕まえたら、余罪を自供して。この家のクルマに夜中忍び込んで、10回ほどクルマの中にあったお金を盗んだと

」
へっ
まったく気が付いていない。
犯人もセコイもので、ドアの小さなボックスに入っていたコインを1つ、2つと盗んでいたとか。
クルマは黒マーチ時代。確かに、駐車場代やなにやらを支払うために、常に100円玉や10円玉が10個ほど、ドアポケットに入れてある。
それが、ちょくちょくと盗まれたようだ。賽銭泥棒のような金額だ。

「カードや大きな金額の被害はないですか?」

「盗られていたとしても、何ひとつ気が付いていないです

」

「この人(←おいら)、お金持ちなんで

」と、余計なひと言。
おまわりさん、苦笑い。
結局、思い出せないままだったけど、

「今の犯行だと(前科があるので)懲役2年ぐらいなんですが、余罪を追及すれば3年になります。なんとか、思い出していただいて被害届か申上書を出していただきたいのです」という、リクエストを受け、翌日、マーチのカーナンバーを警察に報告し、記憶を手繰って書面を作ることになった。
ワイフさんとの会話。

「そういえば、おとうさん、小銭が減っているって言ってたことあったよ」
黒マーチは次女ちゃんも乗るので、彼女が使ったのだろうと、全く気にしていなかったが、そんなことがあったらしい。ただ、記憶が全くない。

「ガラス割られて取られるんじゃなくて、ドアを開けてちょろまかすんでしょ。それで、泥棒さんが食事できるなら、それでいいよね」とも語っていた。
おまわりさんと話したことで、なぜかワイフさん、get excited
今日、おまわりさんから電話をいただいてカーナンバーを報告。

「いかがでしたか?盗られた記憶、思い出しましたか?」

「自分はまったくダメなんですけど、奥さんが「そんなことあったよね」と言ってるので、あったのかもしれません」

「いつも、幾らぐらい置いてありましたか」

「1000円ぐらいです」

「1回でいくらぐらい盗られましたか」
記憶にないといっているのに、誘導尋問か。

「じゃ、320円で

」
天から”それはお前が盗んだ高速代”と聴こえてきたとか、来なかったとか。
いずれにしろ、自宅駐車の際にカギをかけない無頓着。
とりあえず、このクセが治りそうなので、車上荒らしさんに感謝する。
母から町内会の人が絵画教室展に作品を出しているのでアッシーくんを依頼された。
用事があっても、母親優先。これは絶対に決めている。
会場はクルマで10分少々。圓鍔彫刻『シンバル』が密かに置かれている市民館。
区民対象に開催されている地域絵画展、1年に1度の展覧会。
老人会のお誘いでおひとりの作品を観にやってきた母親に、シロウト作家さんを紹介された。もろちん、おいらも存じ上げているお名前。母親に付き添って、挨拶を交わす。

「これは、シンカシティの操車場ですね」
地元に住んでいれば、誰でもわかるロケーション。

「スケッチはもう歳なのでできないから、スマホで写真を撮って、教室で描いてます」
そんな作家お父さんとの初会話。自己紹介を忘れていた。

「ご無沙汰しています。Sくんの同級生でした。もう、来年で還暦を迎えます」
作家お父さん、ぼくと目を合わせてうなづいて、刹那、少し目を潤ませて…

「そうですか。もう、還暦になりますか…同級生は近所にも何人か住んでますよね」
小中と同級生だった作家さんの御子息・Sくん。
彼は20代後半ごろに、残念ながら自死を選択した。
誰かからSくんが亡くなったことを聞いて、香典を持って線香をあげている。
自分の友人たちにおいては、初めて『自死』という最期を選んだSくん。
生きていれば、40歳ごろから5年ごとに同窓会で騒げていたのに。
コロナくん前には、3か月ごとにやっていた飲み会にだって来れたのに。
そして、お父さんの描くアイーンを観られたのに。

都会住み、田舎住みそれぞれに聞いた 「都会VS. 田舎」どちらが人気なの?
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=40&from=diary&id=7232362
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