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2021年12月28日19:50

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《映画》ヴェンダースの魅力

あと3日。結局、今年は何本の映画を鑑賞できるのか。
ここにきて多忙を極め(当社比)、観たい映画を見れていない。
それでもクソコロナ元年の時よりも、1.5倍ほどの作品が観られたようだ。

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148『ベルリン・天使の詩』★4.5
映画人生の中で鑑賞途中で抜け出した作品というものが、1ケタ前半ほど存在する。
映画好きで映画館限りを信念にしているのだから、どれだけの愚作にも耐えるべきなのに、例えば『12モンキーズ』や『誘拐犯』『シッピングニュース』は抜け出した。

そして、ヴィム・ヴェンダース。
記録マニアなおいらなのに、なぜか1991年、1992年のダイアリーがかなり中途半端。
あの頃、人生イチのスーパービジネスマン期間で、クソのようなルーティンを過ごしていたからだろう。
きっと映画館で観たはずなのに記録のない『夢の涯てまでも』。
なぜ、この作品を記憶しているかというと、間違いなくグッスリと寝込み、目が覚めた途端、映画館から退出した。そんなトラウマを持っているからなのだ。
この時に焼き付けたヴェンダースという麻薬。
結局、この作品以外、ヴェンダースを鑑賞することなく、その後の映画人生を歩んでいる。
そのくせ、ランス・フォー・トリアーが大好きだ。不思議なものだ。
後刻、TIFFで飛び込んだ『クローンは故郷をめざす』。
製作の文字にヴェンダースが記載されていて、嫌な予感がしたが、やはりイヤだった。

代表作『ベルリン・天使の詩』。爆死覚悟でチャレンジしてみた。
自分(←川オス)が大人になったからなのか、とても沁みる作品だった。
特にコロンボ警部。なるほど、そうだったのか。
今まで避けていたヴェンダース。次回、U2絡みの作品にチャレンジしよう。
それが映画館で公開される日がくるならば。

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149『泥の河』★4.
11月終盤から、ロクでもない新作ばかりの公開が目立っていた本邦シネコン。
それならば国立映画アーカイブに逃げるしかない。
観たかった未見キネ旬1位作品のマイウィッシュリスト第1位。
なるほど、元祖《ヤングケアラー》シネマ。
それにしても、おとうとのグダグダ扱いに比べて、おねえちゃんの躾が良すぎるのはなぜだろう。

蟹座カニちゃんを油漬けにして燃やしてしまうシーンは、エンドロールに「この映画の製作にあたっては動物、甲殻類の命を粗末にはしていません」などという正義のメッセージは現れることなく『終』の一文字で締めた。1981年…40年前は、まだ今のような窮屈だらけの不寛容な時代じゃなかったね。
一番の衝撃は加賀まりこの美しさ。おいらも船に乗りたくなった。
この映画のお陰で、観るつもりのなかった『梅切らぬバカ』を見る動機になってしまうのだから、煮え切らぬバカだね、オスカーさんは。

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147『悪なき殺人』★4.5
東京国際映画祭(笑)で観客賞を獲りながら、その2年後にようやくミニシアターでこっそりと劇場初公開。
本作に限らず、東京国際映画祭受賞作はすべからくこんな扱い。情けなくて屁も出ない。

タイトルは飽くなき殺人、つまり連続殺人事件にかけているのかと思ったら、被害者は一人だけ。
この殺人を廻って、倒叙法を駆使してのパズルを造り上げる。
錯綜する場面は冷静な鑑賞を慮りながら、なぜか背中をスッと正したくなる。
映画に対する姿勢を試されるような上質な作品。
水曜日のサービスデーであったからなのか、ミニシアターは大入り満員。
エンドロールにあっても誰ひとりとしてスマホをつけることなく、もちろんポップコーンバカの存在もなく、映画館そのものの姿勢が良かった。



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