アートの島・直島。
来年の瀬戸芸開催に合わせて、ハイグレードな旅館が開業するというニュース。
温泉地ではないから沸かし湯になるのだろうが、それにしてもベネッセが守り抜いた島民と私企業の一体感は、県外資本の参入で人工的に造られたリゾート地のようなインフレ景気を呼び起こすのではないかと危惧される。
オーナーは岡山湯郷温泉にホテルを構える4代目。
ニュースによれば、たかだか11部屋のラグジュアリーアートホテル。
かなり限定的なキャパだから、それほど影響もないのかな。
令和になって急激に日本全国に増殖する《アートホテル》
足跡をつけていくのが大変だけど、行くしかない。
《豊島2》承前
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1980027574&owner_id=8666179
目的の美術館開館100分前に到着したレンタサイクル
店主である《安岐のおっちゃん》がやってきて、手続きはほんの一瞬で、それからは事務所で「豊島散策講習」が始まった。
予約した時に電話口で話していた口調そのままに、立て板に水で豊島の魅力や推奨コースに解説を加えてくれる。
すでに数回来島しているおいらでさえ、かなり知らないことばかり。
母体をイメージする豊島美術館の話題には、安岐のおっちゃんも言葉に力が入り、やがて、すすり泣きさえ聞こえてきた

スタートを前にしてすでに7割以上の感動を胸に秘め、電動自転車を漕ぎだした。

「帽子、持ってないのか〜?ダメだよ、死んじゃうよ

」と、頭の大きなおいらに、少し小さめの麦わら帽子を貸してくれた

人間の証明。
安岐のおっちゃんレコメンドのインスタ蠅なT字路地点。
これから美術館へ向かうのであろう、カップルや女子グループたちも自転車を留めて、ポーズを決めていた。
早速、瀬戸内へ向けてスマホを準備していると、視野の中に自転車が倒れるシーンがストップモーションのように入ってきた。
この瞬間、(とても不思議なことに)ちょうど40年ほど前の乗馬デートのシーンがシンクロした。サラブレッドの背からストップモーションで落ちていく彼女が、おいらの脳内にインサートされてきた

そんなことが、本当にあったのだろうか。
やばい、支えなきゃ。と、気持ちが動くものの、さすがに間に合わない。
重い電動自転車の下敷きになっていた白い美少女(←当社比)に手を差し伸べて(以下、略)
インスタ蠅なT字路から、標高30mほどの坂道を駆け上がる。電動自転車で。
開館前の入口には数人の観光客。おいらは日陰に涼を求めて開館を待つ。
内藤礼のDVDを鑑賞するに至り、再四の訪館が自分の中でマストになった。
幾つかのウィッシュリストランクを一気に飛び越えて、瀬戸内にやってきたその理由が豊島美術館。
ここにも存在した安岐のおっちゃんレコメンドをクリアすべく、まずは客のいないカフェに足を運び、やがて白い美術館へと冷静に且つ静粛に足を踏み入れた。
川崎オスカーにして、国内ベスト・オブ・ベスト ミュージアム。
その判断は感性だけが頼り。
絵画の1枚もない”美術館”にやってきた途端、呆然と歩き回り、その魅力を知れずに3分で退館するものもいるだろう。それはそれで仕方がない。
おいらだって世界一の居酒屋や日本一のキャバクラには3分とは居たくないのだから。
ただ8月1日・日曜日の豊島美術館。
入館するすべての観客が、その礼節を踏まえ、無言で母なる胎内へと還っていく。
白の上下がドレスコードであるかのように、作品にマッチする。
或いは、真っ赤なドレスやレインボーカラーの若者たち。
入館制限を受けているから、せいぜい20人ほどの人々が、腰を落として瞑想したり、寝転んで風や水やセミの音に耳をそばだてたり。
90分。なにも言うことはない。きっと、またやってくる。★100.
やがて、新たなる生の誕生。
(つづく)

“現代アートの島”香川・直島に本格旅館「ろ霞」2022年開業、露天風呂付き客室に滞在
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=137&from=diary&id=6625514
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