北海道内の距離感は確かに難しい。
黒岩将軍がつかさどる我が神奈川県が35個入ってしまう広さなのだから、想像すら絶する。
これをいっしょくたにしてオール緊急事態宣言してしまうのだから、頭の良い人たちの考えることはわからない。
これまで訪ねることのできた街は、西から函館、登別、余市、小樽、札幌、夕張、ニセコ、日高、富良野、旭川、えりも、帯広と、ここまで
ちなみに、えりも岬にはなにもない
貧乏性だから、一度行くなら多くの都市を廻りたいのが本心だけど、単調な道路も多くスピードも出しやすいという安全運転へのハードルが聳えている。
釧路、室蘭、網走、北見、稚内、根室、そして北方領土…道東にはほとんど足を踏み入れていないので、ワクチンチンを注入できたら行ってくるか(←行かない)
旅は控えているけど、六本木なら北海道より近いし、北海道より狭い。
ニューアート、ファインアート、コンテンポラリーアートの聖地となりつつある裏六本木のツープレイス。
先月、KOTARO NUKAGAで奇跡に出会い、しかしクローズだった残りのギャラリーにニッチの時間を充てて、審美眼をさらに鍛えよう。
ピラミデビルにはギャラリーが6つほど。
その入り口、すべてにQRコード付きのインフォメーションが置かれて「入館予約」をマストとする。だからといって、平日の午後、ひと気のない六本木は入り口前で予約をすれば、即入廊できる状態。ありがたい。
《ミリアム・カーン展「2020 Solidarity」》(WAKO WORKS OF ART)
森美術館でも公開中のミリアム・カーン。スイスの画家で71歳、現役。
高須美容のおっさんが偽署名集めをする切っ掛けにもなった『2019あいちトリエンナーレ』にも作品出展しており、過激的なパフォーマンスアートを描き、得意分野は「生殖器の暴力的かつ衝撃的描写」
川オスマイベストがこれ。
『私たちこども(月経期間に描いた)』のタイトルが示すように、女流画家にしか描けない主体。
六本木にやってきた一番の目的が2つ目に訪れたここ。
《Group Exhibition「Youth(仮)」》(Yutaka Kikutake Gallery)
奈良美智が声掛けをして集った日本人3人、アメリカ人1人のグループ展。
とはいえ、やはり奈良美智作品だけに注目が集まっている。
プライスが気になったので聴いてみた。なんだったら買っておこう

「プライスシートはあるんですか?」

「これです

ただ、奈良さんの作品だけは非売品です

」
人寄せ奈良ちゃん。
大きなリムジンに載せられた落書きを見ると、そこにはRCのトランジスタラジオのリリック。泣けてきた
デュッセルドルフ時代に交友を図っていた女流画家からのインビテーションカード。
どうしても撮影は奈良さん作品に集中する。
1つ気になったのが、この作品。
写真上。昔、駄菓子屋においてあった箱の上のトランプのような覆いをビリビリ切り抜いて、中のおもちゃを出すクジのような作品。
プライスシートを確認すると、1つ1万円と駄菓子屋のくせに高い。

「これは?」

「ニューヨークの女子高校生、ナタリー・ホーバーグさんの作品です」
奈良美智のtwitterやインスタを通じて、熱烈的に自分の作品を売り込んだところ、奈良さんから直接、声掛けして今回のグループ展に参加することになったそうだ。
夢のような思いだろう。

「奈良さんはギャラリーに来られるんですか?」

「今回は展示前に、この作品(YOUTH)などの展示指示に来てました。展示中はいらっしゃっていませんね」
ギャラリーの女子がすごく優しい。いつものように
《BITTER NEST》(PERROTIN)
3館目。実は、これが一番の掘り出し物展覧会だった。
『Bouquet』(Mark Thomas Gibson)
(おそらく上客と誤解してくれたのか)女性マネージャーのアテンドで、作品解説付き。
しかも、一般には配布していないカラー刷りの作品リストも手交された。
もの凄く好印象。
気になった作品ベスト3.
『Precarity of a Person』(Chiffon Thomas)
2枚セットと思料される手刺繡のミクストメディア。
第一印象はユニセックスの人体と宗教的なバック。刺繍糸の垂れ方も、これしかないと思われるほどきっちりとしたユニーク具合。

「これは、男女をイメージしているのですか?」

「作家さん自身がX-ジェンダーなので、このようなノンバイナリー的なイメージになっているんだと思います。それと、育った環境がかなり厳格な宗教一家だったことも作品に現れているようです」
第一印象、正解と書いておこう。プライスは200万円程度。
『Junk Mail Scribble』(Nina Chanel Abney)

「これが一番好きです

」

「いいですよね。とてもセクシーなペインティングで、アメリカで注目されている作家なんです」

「ちなみに、プライスは

」

「ここの展示作品の半分ほどはソールドアウトになっていますが、この作品は早々にアメリカの美術館に買い入れました。これから売り出す作家さんの場合、美術館所蔵になることがステイタスの一つなので、プライスは二の次で、美術館買取が優先してくれという要望でした」
クソコロナで海外美術館に出向けないアートファンのために、今回はニューヨークに行った気分になれるような作品を展示しているそうだ。
『Jazz Stories』(Faith Ringgold)
今回のマスターピース、リングゴールドの大作。
ハーレムルネッサンスをイメージしたキルト・ペインティング。
サイズは208�僉�172��

「プライスはどのくらいだと思いますか?」
マネージャーが逆に尋ねてきた。

「2〜3000万円ぐらい?」

「ふっ、100万ドルです。正確には107万ドル

」

「1億1000万円

あっ、ごめんなさい。今日は持ってないや

」
マネージャーからネームカードを受け取って、次回展覧会訪問も約束した。
ピラミデには、入りやすくて気さくで、とても心地よいギャラリーが揃っている。
(つづく)
■「札幌と知床を日帰りで観光したい!」←無茶な北海道旅行を計画する前に、こちらの地図をご覧ください
(Jタウンネット - 06月16日 21:20)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=241&from=diary&id=6557561
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