大人の遠足。
神奈川県民のくせに鎌倉のディープさを味わうことなく半世紀以上生きてきた。
例えば、竹林。
閉じられていた鎌倉への扉はこうして開かれていく。
『報国寺』
鎌倉駅から小町への参道はすでに異国ムードの様相を呈していたが、バスに乗って下車した『浄明寺』バス停付近は、さわやかな冬の風が漂うばかり。
適度な参拝者とともに踏み入れた境内。
御朱印帳を預けて《竹の庭》への軒をくぐり抜ける。
枯山水の美しさもかすむほどに竹林が誇り高くそそり立つ。

「陽の光に向かってカメラを向けるべし」
ほぼ地元のガイドさんによるインスタ映えテクニックに従って、ほぼ100%のインスタ蠅たちがスマホを上空に掲げている。

「台風の影響で幾つかの竹が倒れたとか傾いたとか」で、竹の色にはシンクロしない黒ひもで養生をしつらえている。
もし、この寺の住職が川オスなら、台風一過の竹庭に塩田千春を呼び寄せて、赤と黒のスタンダール・バンブーを造り上げたに違いない。
午前10時の一服。
鎌倉にたどり着いてまだ45分ほどだというのに、日本人であることに改めて感謝をする。そうだ、京都に行こう(←行かない)
続いては鎌倉最古の寺社『杉本観音』。
思いのほか、鎌倉には拝観料がかかる寺が多いと感じたが、本堂内をくるりと一廻り。
お隠れになっている十一面観音が遠くに見えるが、新十一面観音なる新仮面ライダーみたいな昭和の木像が、代わりに参拝者の目を肥やしてくれる。
コケを意識しだしてから、初めて見た苔階段。
立ち入り禁止はもちろんだが、下から見るか上から見るか。こけちゃんの表情が多彩。
ただし、これで満足するなかれ。午後の行程に感動のこけちゃんあり。
ランチタイムまでのニッチな時間。
寺を外れて神社への浮気。
『荏柄天神社』
ここまでの3寺社仏閣、すべて初見参。
すでに鏡は開いたというのに、境内外階段下まで参拝客が行列を作っている。
答えは祀られている神様が道真公。
受験を前にした少年、少女たち。いわんや、塾の先生たちがこぞって合格祈願。
自慢ではないが、おいらってば学業で神頼みしたことがない。それだけ困難やチャレンジを避けて生きてきているので、まったくダメじゃんね。
大行列に並んだらせっかくのランチも食いそびれの恐れあり。
行列を右に見て脇から参道をあがって、禁じ手の御朱印拝受のみ。麻雀でいえば、喰いタンのような安手である。
ただ、それも申し訳ないのでしっかりと拝殿に向かって頭を垂れ、受験生の願いを共にする。筆塚に上って河童にもご挨拶。
百数枚に及ぶ河童レリーフから、手塚治虫・藤子不二雄A・やなせたかしを探し出したので任務完了。
これまた素敵な御朱印をゲットした。
大混雑の小町通りを裏手に出てたどり着いた和食料理『楠の木』はANA

CAのレコメンド。三段重ねの重箱は、坂茂作品の逆さ富士にやや似たり。
ちょうどいい腹八分目の懐石と、冷やしせいろが午後へ続く散歩の活力となるようだ。
(つづく)
■御朱印めぐり巫女への暴言などマナー違反続出 出雲大社相模分祀、2月まで御朱印帳の持ち込み不可に「書き手がやめてしまった」
(BIGLOBEニュース - 01月14日 16:32)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=258&from=diary&id=5935293
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