芸術の秋なう。
予想はしていたが、想定以上に上野の森は凄かった。
評判の展覧会が5ヶ所で同時開催。おそらく、先ごろ大惨敗した小池都知事のいやがらせだろう。
東京国立博物館『運慶』(-11/26)
国立西洋美術館『北斎』(-1/28)
国立科学博物館『アンデス文明』(-2/18)
東京都美術館『ゴッホ』(-1/8)
上野の森美術館『怖い絵』(-12/17)
こんな具合。
土曜日はナイトミュージアムと称して、ほとんどの美術館が20時まで延長開館。
それでも18時に通りかかった上野の森美術館には《90分待ち》の大行列
最終入館時間19時30分、閉館時間20時だから、最後に並んでいるやつは、きっと頭があれに違いない。
一方の、ルコルビジェな西洋美術館は行列なしでらくらく入館。
《北斎とジャポニズム》(国立西洋美術館)★1億。
採点を先に書いてしまったが、結論から言うと★1億。
この展覧会がソコソコの混雑程度で鑑賞できたのだから、ありがたいことこの上ない。
葛飾北斎の超天才振りを示すために、模倣やオマージュした洋画名品を持ち寄った。
この収集力に感服する。
中には“こじつけ”もそれなりに多く見られる(当社比)が、図録を眺めて復習してみるとグリコのように2度美味しい。
最終章への展示室へ階段を登る。

「あっ

」
19時45分頃に上野の森に響き渡った驚嘆の声は、おいらの精一杯の感激の声。
『尖ったオック岬、クランカン』(ジョルジュ・スーラ)vs.
『おしをくりはとうつりせんのづ』(葛飾北斎)
スーラのこの作品を目の当たりにしたときは、まるで1年振りに海外からやってきた友に再会した時のような懐かしさと嬉しさに、全身鳥肌が立ってしびれついた。
今年1月、テート・ロンドンで出逢った作品が、上野の森に北斎と並ぶ
構図は似ているが、憧れのスーラが北斎作品を参考に描いているなんてことは、おいらはスーラから聞いたことがない。
多分、こじつけの1組なのだろうが、空に飛ぶ鳥たちの構図までも同じとは。
それにしても、閉館まで限られた鑑賞時間80分が足りなくなるほどの充実感だった。
ミュージアムショップ。
『北斎漫画』の複製品がなんと21,600円で売られていた。すげぇな、北斎。
ポストカードを眺めていたら、知らないおばさんに声を掛けられる。
この日、肩から掛けていたおいらのトートバッグが偶然にも北斎の代表作

「このバッグは、ここで買ったものですか?」

「いや、これはあれなんで

」

「5万円で譲って頂けませんか?」

「1億円ならお譲りします

」
ほんまかいな。
さぁ、閉館まで残り5分
無理を承知で常設展に駆け込むことを美術館のおねえちゃんたちに許してもらい、モネの部屋とシニャックを超駆け足の貸切鑑賞。
北斎に展示されていたモネ2枚の代わりに、京都から借りてきた初展示2作品。
西洋美術館のこの部屋は、今は亡きブリヂストン美術館のそれと同様、企画展がなくたってふらっと立ち寄ってみたくなる魅力あるマイ別荘だと思ってる。
日が変わり11月5日。
東京にはトランプがやってきて、とてもじゃないが立ち寄れる雰囲気ではない。
ヨコハマトリエンナーレの最終日でもあり、横浜でアート三昧。
まずは上大岡。
『 World is Yours』(1996/奈良美智)
ブランコに乗る少女が、いつものように伏し目がち。
地下鉄に乗って、関内駅からおよそ2kmは歩くことにした
横浜港に浮かぶ豪華客船・スーパースターヴァーゴ
氷山にぶつかりませんように。
赤レンガ倉庫はフードフェスタが開催されており、大入り満員。
トリエンナーレ会場は2階・3階が用意されている。
最終日からなのか、それとも評判が高いのか、ハマトリ如きにこんなに客が集まっている。
『プライウッド新地』(宇治野宗輝)
青山悟は、彼の祖父が描いた少女の絵画と、青山自身が製作した女性政治家の刺繍。
写真はドイツのメルケルおばさん。
福島の原発被災地を360°アラウンド撮影で見ることにできる体験コーナー。
鑑賞してみたかったけど「30分以上お待ちいただきます」につき、やめた。
いずれにしろ、この日で3ヶ月間に亘って開催されたヨコハマトリエンナーレ2017が閉幕した。
自分の知っている2011、2014の適当さからは激変して、作品に愛情をもって接している展示が目立ち、盛況ぶりも感じられた。
瀬戸内や妻有のように自然を借景した芸術祭に比べるのは適当ではないが、次回2020年も少しだけ期待しておこう。
おそらく、オリンピックが忙しくてハマトリなんて中止になるだろうけどね。

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