『・・種も蒔かず、水もやらず、無論除草することもない人間に、結実の日は決してこない。楽しみのありようがない。
考えてみると、働くということ、勤勉ということは、何も結実の日のみが楽しいと言うわけではないのかも知れない。
耕すこと自体が楽しい。種を蒔くこと、除草すること、それ自体が楽しい。会社で力一杯働く、家事を手順よく、片づけて行く、それ自体が楽しいものではないだろうか。
働いた結果が、いくら儲かるとか、いくら給料が貰えるとか、などというよりも、働く日々が楽しいのではないか。
無料奉仕の仕事だって、実に楽しいものなのだ。いや、一銭にもならないことほど、純粋に楽しいことはないかも知れぬ。・・・ (綾子) 』
(三浦綾子・光世著『太陽はいつも雲の上に』より)
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