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2016年11月26日22:43

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友、東京湾に散る

昨冬、急逝してしまった同級生。
彼の一周忌を機に、すでに他家へ嫁いだ妹さんが尽力して、ご両親と兄の『墓じまい』と『海洋散骨』を成し遂げた。
故人の意思を継いだ海への帰還。

同級生とは中学時代、同じバスケット部の仲間であり、彼の父親が経営していた会社の社員寮(プレハブ)では、中学生ながら酒盛りやエロ本(当時はビニ本)を紐解く悪友たちの溜まり場だった。
中学卒業を迎えるころ、タバコも吸えず、バイクにも乗れない軟派なおいらは、その仲間たちとは離れてしまったが、3年前の同窓会あたりから付き合いが復活し、交流が始まった矢先の訃報。
つながりといえばその程度だから、他の友人たちから比べれば極めて薄い縁かもしれないが、それでもこれでも多生の縁。
彼の『散骨式』に謹んで参列させていただいた。

観覧車から見下ろされるパレットタウン乗船場から55人乗りの小型船が出航する。
運営は葬祭業者のひとつで「散骨式」をプロデュースしており、船の手配から、行政へ散骨の届出を行い、散骨用にと骨壷に入った骨を文字通り粉骨砕身し、参列者の数だけ水溶性の紙袋に詰めてある。
乗船中は彼らの指示に従っていれば良い。

風は冷たいが、雲一つない快晴晴れ
船上に同級生や同僚、友人が三々五々、懐かしい話題で賑わっている。
あらかじめ配られていた色紙と一筆箋。
水溶性の紙でできており、折られた鶴と個人へのメッセージが、式の始まりとともに海へ投げられる。

出航して30分。
「恐竜橋」と呼ばれる東京ゲートブリッジを潜り、前方にディズニーホテル群が見えたところが散骨実施エリア。
黙祷ののち、海へ向かって切花や折り紙、メッセージが投げ入れられる。

フォト
凪となっている東京湾。
水面に浮かぶ色とりどりの花びらに手を合わせ、いよいよ白い袋が参列者のひとりひとりに配られる。
封入されているのは、故人とその両親の粉骨。
見た目以上に、意外と重い。

映画で見たような粉骨をつまんで撒くことはない。
風も強いから、これでは撒いた骨が船に戻ってきてしまうからだ。
カラオケ「最後のお別れです」
1年前にも聞いたような葬儀社のアナウンスに従って、思い切り遠くに白い袋を放り投げた。
“さようなら、Mちゃん”泣き顔

フォト
海中に沈む骨の入った袋は、それがすでに躾られたように閉じられていた口を開き、白い泡とともに粉骨が海面に上がってきた。
もう一度、手を合わす。
鐘が鳴らされ、散骨式の終わりを告げる。
小型船は、粉骨エリアの周りを2周、3周と、名残惜しさを引きずる様に旋回する。

フォト
ふと、船尾に目を向けると、まるでこの船を追うように飛び回るユリカモメ1羽。
船上の客からの投げ飯を狙っているわけでもなく、何かを訴えるようなゆるやかな姿でついてくる。
蟹座「Mちゃん・・・かな?」
猫「そうかもしれないね。」
撮った写真を眺めていたら、ユリカモメの左には流れ星が一つ。
フォト
蟹座「Mちゃんからの“ありがとう”かな?」
猫「そうかもしれないね。」
奇跡の軌跡。

散骨式。
とても経験できない貴重な時間を過ごすことができた。
これも、故人の遺した功績や人脈があってこそ。
いただいた案内書によれば、ジョージ・ハリスンや石原裕次郎も散骨を果たしている。
自分自身はお墓で眠りたいが、こんな弔いの選択も意外と乙なものだと感じていた。

親族が船上に連れてきていた犬が静かに儀式を見つめていた。
フォト
彼の姿を見ながら、ボクが小学校6年生のころに覚えたことわざを思い出した。
祖母の葬儀の時に、親戚の誰かが元気のなかった飼い犬を指差して教えてもらったことわざ。
「喪家之狗」(そうかのいぬ)。
意味はわからない。

合掌。



ひよこ妹から聞いたお兄さんあるある32個 「兄の彼女の存在を許さない」「怖い先輩に目をつけられずにすむ」など
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=114&from=diary&id=4312381
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