時々、このような質問を受ける。

「どうして美術館に行くのか?」

「自分には才能のない絵画(美術)を実現させている作品を観ることで、自分の欲求をある程度満たすことが出来るから

」
そして、もうひとつの理由を四字熟語で語る。
明鏡止水。
雑念や邪念、俗念だらけの自分にあって、サプリメントのように穏やかな心持ちを呼び起こすアイテム。
それが絵画における名画であり、映画や演劇における名作であり、神社仏閣をまわって刹那的な精神統一を試みる行動である。
明鏡止水の精神に至るには程遠いことは理解しているけど、それでもそんなゆとりも必要不可欠だと思っている。
どうせ、すぐに元の雑念、邪念、俗念野郎へ戻ってしまうが、それもまた進歩である。
テレビで観た紹介VTRが切っ掛けだった。
そしてその頃、函館や豊田の美術館でたおやかな名画に出逢っていた。
『モネの池』…ここに行きたい。
投宿先の長良川温泉ホテル、朝6時45分。
おそらくとても美味豪勢であるはずの朝食バイキングも摂らぬまま、レンタカーのナビに目的の住所地を刻んで出発する。
42km、1時間10分。
到着目標は8時。
あらかじめ調べたネットでは「週末の周辺は超絶渋滞」という自分にとっては鬼門の文字。
渋滞嫌いは朝食を犠牲にし、団子より花をセレクトする。
ネット上の注意書きにはもう一つ、「GPSが反応せず、とんでもない場所へ連れて行かれるカーナビもあるので要注意」という警告。
装着カーナビの他に、スマホアプリのいカーナビで万全の体制を整える。
案の定、装着ナビとスマホナビの距離表示に12kmあまりの誤差が出ていたが、所詮は国道256号線一本道。
ナビのおねえちゃんボイスに疑う余地もない
早朝の国道、それなりの台数の乗用車が同じ目的地を目指しているかのように縦列を作って走っていく。
あとについて岐阜ナンバーを追いかけていくが、途中でナビは直進を表示。
岐阜ナンバー車を見送って、ナビの誘導に従った。
朝飯を抜いたが故の脳内反応の劣化なのだろうか、スマホナビの近隣到着表示を見逃して、装着ナビに釣られて10km近く走り続けていく。
いつまでたっても目的地が現れないばかりか、周辺の渓谷美も薄れてきた。
道沿いの食堂にクルマを停めて、店内のおばあちゃんに尋ねてみると、とても嬉しそうに

「だいぶ通り過ぎているよ。どこから来たね?」。

「神奈川県です」
おばあちゃん、誇り貴き笑顔。
念には念を入れて、目的地に近づいたところでもう1度、地元のおばちゃんに尋ねたら、これも同様に破顔一笑、「あと600m、レストランが見えたら手前だよ」と教えてくれた。
岐阜県関市の人々にとっては、自慢のスポットであるようだ。
10kmの距離を戻ると、往きには見ることのなかった車列、警備員、パトカーなど。
駐車場の空きを見つけて、目的の神社に向かう。
鳥居の横には、すでに50人ばかりの観光客たち。
★100兆。
この感動を文章や写真で伝えることは、エロ越俊太郎が東京都知事になることより難しい。
ジヴェルニーの庭園やウユニ塩湖(なぜ、ここでボリビアの地をタイピングしたのか、自然に指が動いたのだから仕方がない)に行くことができないなら、せめてこの地を訪ねて欲しい。
但し、モネの描く池があなたの感性に響き続けているなら。
透明に澄んだ池の中に2匹、ハートマークを付けた鯉が泳いでいる。
”2匹を見つけることができたらあなたたちの恋は成就する”…誰かが言い始めた都市伝説
周囲400mにも満たない小さな名もない池。
近くのレストランでモーニングにありついて空腹を満たして、もう一度、池へと向かい五月雨的にカメラのシャッターを押し続ける。
去り難き地の魅力。
滞留時間、延べ1時間20分。10時を前にして、この地を目指す車列が渋滞を作り出す。
それにしても、美しい1日だった。
いつか、また同じような美しい日々を願いながら。
高賀渓谷で見つけたバタフライ。
これをクサマヤヨイチョウと呼ばずに、なんと呼べようか。
■どう見ても猫! 紛らわしすぎる「木の根っこ」の写真がツイッターで拡散
(Jタウンネット - 07月30日 17:20)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=241&from=diary&id=4119631
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