私はね、人間って「ごめんなさい」と神様にも人にもいえる。自分が許してもらわなければならない存在だと知ることが大切だと思うの。あの作中の登場人物にしても、許しという問題で誰一人としてそこまで突っ込んで考えている人がいないのよ。
人間なんて、どんなに強がりをいっていても所詮は弱いと思うわ。名前を変えてみたり、あすの運勢を気にしたり、ちょとの事で喜んでみたり悲しんでみたりするわ。だから、弱い同士なんだから、人も許せるし、許してもらわなければならないということ、これが一番大切だと思うのよ。
(三浦綾子『ごめんなさいといえる』)
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