歌舞伎の公演をHDカメラで撮影し、映画館で鑑賞するシネマ歌舞伎。
正直、歌舞伎にはまったく興味が無いのだが、リビングデッドと聞いては放っておけない。まぁ、普通の歌舞伎を知らないので何とも言い難いのだが、とにかくふざけている。ギャグはくだらないコントレベル。ただ、個人的には楽しめた。
死者の設定は、いわゆるロメロゾンビとは異なる。訓練すれば言葉も話す。というか、マイケル・ジャクソンのスリラーの下手なパロディで、歌ったり踊ったりする。
くさや職人の新吉が作ったくさや汁が原因で、ゾンビ(あまりの臭さに鼻の存在が危ぶまれるから「存鼻」と書く)が新島に発生。島から逃げ出した船にもゾンビに噛まれた者がいたため、本土にゾンビが上陸することになる。遊郭近辺で暴れまわったゾンビの群れは最終的には南町奉行所に引っ立てられる。そこで新吉の嫁に横恋慕していた半助が、ゾンビを労働力として使役することを提案。半助のゾンビ派遣問屋は繁盛するが、代わって生きている者たちの失業率が上がってしまう。
ゾンビ物らしくお食事シーンでは内臓が飛び出すなど、古典歌舞伎にはありえないギミックが挑戦的。クライマックスは永代橋崩落による惨事にゾンビが絡んで、なかなか盛り上がる。
傑作とか感動とか、そんなものとは程遠いデタラメな映画(そもそも舞台をそのまま撮影しているから、映画としての体もなしていないし、その上歌舞伎としても反則すぎるだろう)ではあるが、2時間まったく退屈しなかったので、良し。
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