夏夕介氏の死去や恐竜の体色の特定など、色んなニュースがある中でも一番気になるのはやはり、先日「アバター」が驚異の世界興行収入No.1を記録したということだ。全米興行収入記録でも1位になるのは時間の問題だ。
かつて「スターウォーズ」厨であり、かつスピルバーグ厨だった自分は、全米興行収入記録の上位を「スターウォーズ」とスピルバーグ関連が占めている状態を見るのが嬉しかった。今日の日記はそんな話。
1977年の「スターウォーズ」大ヒットは、現象と呼ばれるほどの大きな祭りだった。その狂乱ぶりは海を越えた日本にも伝わり、単なる特撮ヒーロー好きの子供だった自分でさえ、特撮新時代の到来にワクワクしていた。「スターウォーズ」の特撮は映画の技術面で革命を起こしたが、興行面でも革命的だった。前々年公開の「ジョーズ」が作った2億6千万ドルという大記録をあっさり塗り替えた3億ドルという数字は決して破られることのないものに思えた。
「スターウォーズ」の記録に肉薄できたのは、その続編である「帝国の逆襲」と「ジェダイの復讐」だけだった。ルーカスとスピルバーグが手を組んだ「レイダース」でも「ジョーズ」の記録にまでは及ばなかった。
1982年、とうとう「E.T.」が3億5千万ドルの記録を打ち立て「スターウォーズ」から首位を奪った。この2つの映画はリバイバル上映を繰り返し、最終的には「E.T.」の4億3500万ドルを「スターウォーズ」が4億6千万ドルで逆転を果たす。
1997年、ついに「タイタニック」の登場となる。1年以上のロングランヒットによる6億ドルオーバーの大記録は、本当に今後破られることはあるまいと思わせられるものだった。もはやトップ3は不動であり、かろうじて新たに4億ドルの大台に食い込むことができたのは「エピソード1/ファントム・メナス」、やはり「スターウォーズ」の続編だった。
2004年、「シュレック2」が4億3760万ドルを稼ぎ、まさかの「E.T.」超えとなる。この時点で新たに4億ドルを超える記録を出している映画には「スパイダーマン」があった。
2008年、「ダークナイト」が異例のハイスピードで5億3千万ドルの記録を打ち出す。とうとう「スターウォーズ」を超える記録が現れたのだ。この時点で「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」が4億2千万ドルの記録でトップ10入りしている。
2009年、「トランスフォーマー/リベンジ」が4億ドルの大台を超える。「シュレック2」と並んで、おいおいアメ公よ、それでいいのか?と思わせられるタイトルのトップ10入りだった。そして2009年末、いよいよ「アバター」が公開される。実際のところ、公開直前まで大ヒットするのか大コケするのか、この映画だけは誰にも全く読めなかった。
通常、大作映画には初動型と呼ばれる傾向が見られ、公開直後に最も稼ぐ場合が多いのだが、「アバター」の恐ろしさは2週目、3週目と全くペースが落ちなかったことだ。そのハイペースぶりは「ダークナイト」の興収推移が平凡であったと錯覚してしまうほどの異常なものだ。年が明けても状況は変わらず、全米興収で「タイタニック」を抜くのも時間の問題。既に世界興収記録は「タイタニック」を超えているのは周知のとおり。
興行収入記録上「アバター」の優位な点として、3D上映の入場料金が割高であることが上げられる。そもそも入場料金が年々上がっているため、映画のヒットの度合いを興行収入だけで比べることは公平でないという考え方もある。ちなみに物価上昇を換算した場合のトップ5は「風と共に去りぬ」「スターウォーズ」「サウンド・オブ・ミュージック」「E.T.」「十戒」であり、「タイタニック」は6位となっている。
ここまでの大記録を「アバター」が作ってしまうと、また今後10数年はトップが入れ替わることはないだろうと映画ファンの間で囁かれている。そしてもし「アバター」が首位から転落するようなことがあるとしたら、それはジェイムズ・キャメロンが新たな技術革新を映画にもたらすか、ジョージ・ルーカスが「スターウォーズ」の新作を製作するか、そのどちらかではないかと言われているのも、なんだか納得してしまうことなのだ。
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