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2019年06月02日15:24

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スランプの間に書けるもの、その6

 どんな作品であれ、創作物に関わる人間が絶対にやってはいけないと言われていることがある。それは自らの日常を垂れ流すことなのだ。それをすると脳が想像性を持たなくなるのだと言われている。本当かどうかは定かではない。ただ、ジャンクフードばかり食べていると本当に美味しい料理の味は分からなくなってしまうというのは事実で、これは実験で立証されているのだから、そんなこともあるのかもしれない。
 しかし、書くことがないし、書く意欲もないのだ。日常のあれこれでも垂れ流すしか、もう残されていることがないのだ。
 しかし、それにしたって筆者の日常は平凡過ぎる。たとえば、こうした場所でグルメの話などを、しばしば書く人たちのような、マンボウの姿焼きなど食べたこともないし、蛤の足の煮物さえ食べたことがないし、宇宙クラゲフライも食べたことがないのだ。そんな筆者がグルメの何を書けるというのだろうか。映画なども、筆者はかなり熱心に観てはいるのだが、それでさえ、誰もが観ている程度の映画しか観ることがない。こうしたところで映画の話を、しばしば書く人たちのような、チンパンジーの初監督映画とか、冥王星で問題となった怪獣映画とか、全桑名の焼き蛤を涙させたという映画などは観たことがない。そんなものがあるという話すら聞いたことがないほどなのだ。誰でも観ている映画の話なら、しかし、わざわざ筆者から聞くこともないだろうし。
 旅行にも、しばしば出かけるのだが、筆者のは、一人で車を走らせ、深夜のサービスエリアでコーヒーを飲むぐらいなので、書くに値しない。霊界とか地獄とか宇宙には行ったことがない。庭に穴もないので、そこからどこぞの団長に会いに行くなんてことも出来ない。
 たまにギャオスやガメラが愚痴を言いに立ち寄る程度、幽霊のアイさんが青ざめた顔を赤くして怒りに来る程度、そんな程度の平凡な日常を垂れ流して書くぐらいしか、筆者には出来ないのだ。スランプの間、そんな平凡な日常を書いて凌ぐしかないかもしれない。
 企画をこれ以上に考えても、企画など思いつくはずもないのだ。何故ならスランプで書く気力など少しもないのだから。
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