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2024年04月03日22:05

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映画日記『夜と霧』

2024年4月3日(水)

『夜と霧』(1956)
監督:アラン・レネ
DVD

愛知県図書館で借りてきた1本。
ナチスによるユダヤ人強制収容所での大量虐殺を描いたドキュメンタリー映画。
有名なタイトルだが、初めて見た。
のっけからカラーだったのに驚いた。
当時の記録フィルムが主体なのだから、てっきり全編モノクロだろうとおもっていたら、緑の草地が画面にあらわれる。
しだいに、そのカラーのパートが、第二次大戦が終わってから10年ほど経った強制収容所の跡地を撮影したものと分かってくる。
そしてモノクロの記録映像が次々とあらわれた。
やせこけ死んだ目をした収容者たちと、尊厳を与えられず、まるでモノのように扱われる多くの遺体、モノクロで撮られた収容所内の凄惨な光景には、暗澹となるしかない。
カラー(=いまを生きる人びと)と、モノクロ(=不条理な苦難のなかで死んでいった人びと)の対比の中から、広く言えば、人類が背負ってしまった罪業を見せつけられる気分になってしまった。
そして、撮影から70年近く経った「いま」を思うと、やはり複雑な気持ちになる。
わずか30分ほどの短編だが、とても重い。


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