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2024年03月07日23:59

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映画日記『風の中の牝鶏』

青春18きっぷを使って、久しぶりに大阪遠征。

2024年3月7日(木)

『風の中の牝鶏』(1948年)
監督:小津安二郎
大阪九条・シネヌーヴォ

いまだ復員しない夫を待ちながら、幼い一人息子とふたり、貧しいながらも健気に暮らす妻がいた。そんな彼女に不幸が襲う。
坊やが生死にかかわる病になり、入院することになった。しかし、金がない。
切羽詰まった彼女は、お金と引換えに見知らぬ男と、いっときを過ごしてしまう。
そのお金で坊やは元気になり、ひと安心しているところへ、夫が還ってきた。
親子三人水入らずの幸せもつかのま、妻のかげりに気づいた夫が彼女を問い詰める。
ことの顛末を語る妻に、夫は手をあげてしまい・・・・

初見。
予備知識としては、小津監督の映画としては、かなり暗い映画とのこと。
はてさて、どんなものかと見たのだが、たしかにこれまで見てきた娘さんの結婚話みたいな映画でなく、妻の過ちと、それに苦しむ夫という重いストーリーだ。
人生の諦観みたいな『東京物語』とは異質の重さだ。
悲劇の背景には戦争があり、敗戦後には似たような話が多々あったはず。
そうおもうと、今の尺度で、適当な感想を書くことができない。
夫の佐野周二が妻の田中絹代にふるう一方的な暴力も、今なら完全にアウトだ。
敗戦からかれこれ80年になろうとしている。
時代の変遷を知る意味でも見る価値はあった。

このあと2本見てきた。




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