2024年2月1日(木)
『薔薇の葬列』(1969年)
監督:松本俊夫
大須観音・大須シネマ
裏で麻薬の密売をしている男の表の顔は、ゲイバー「ジュネ」のオーナーだった。
男はママのレダと同棲しながら、店でいちばんの売れっ子のエディと浮気をしていた。
ある日、彼とエディがラブホテルから出てきたところをレダに目撃されてしまい・・・・
以前、映画専門チャンネルで断片的に見たことがあった。
スクリーンで、全編を通しで見るのは今回が初めて。
新聞の三面記事どころか、ざら紙の実話雑誌でしか取りあげないようなゲイバーを舞台にした痴話喧嘩と残酷な結末。
そんなストーリーに、虚実とりまぜたゲイボーイたちへのインタビューや奇天烈なアングラ映像、さらにはヒッピーにベトナム戦争や全共闘運動といった当時の世相を織り込み、秋山庄太郎、蜷川幸雄、篠田正浩に淀川長治といった面々が登場する。
シックスナインな「1969年」をコラージュしたような一編。
見どころは主人公のエディを演じたピーター!!
撮影時16歳。
普通の男の子から、愛らしいシスターボーイ、そして妖艶な美女まで。
とりわけ篠田正浩が登場するシーンのピーターが圧倒的に美しい。
1969年のピーターは、最強だ。
傑作!
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