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2023年09月14日00:32

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映画日記『キャメラを持った男たち 関東大震災を撮る』

先週末の土曜日は久しぶりの3本立て、『悪魔の接吻』『ほつれる』『遠いところ』と、バラエティに富んだ内容で面白かった。
ところで、じつは映画の面白さ以上に、この日3本立ては私の中でちょっとした快挙だった。
なにが快挙かというと、それは青春18きっぷを利用し、普通列車だけに乗り、一日で岐阜・愛知・静岡と3つの県をまたいで、3本の映画を見たことだ。
はたから見たらどうでもいいことだが、鉄道好きな映画ファンとしては、とりあえず「やったね!!」という気分だ。
ここで、「とりあえず」と書いたのは、もともとが青春18きっぷを使い、名古屋を出発し一日で4府県を回り、それぞれで映画を1本見て、その日のうちに自宅まで帰ることが出来まいかと、あれこれ上映スケジュールと時刻表を見比べたことがあったため。
コースとしては、兵庫県・尼ヶ崎 ⇒ 大阪府・梅田or高槻 ⇒ 京都府・桂川or京都駅前or烏丸周辺、ここまでで3ヶ所、最後は滋賀県・南彦根か名古屋駅前のシネコンという流れを想定した。
決行するなら、日が長くて学校が夏休みの期間中が良さそうだ。
ちゃんと確かめたわけではないが、夏休みになると、朝の早いうちから上映が始まるような気がする。
そして当然のことながら、上映時間が短い作品のほうが有利だ。
夏休みということで、手はじめに上映時間の短い「アンパンマン」や「プリキュア」といったアニメを見ることになるが、これは致し方ない。
ところがである、尼ヶ崎を終え、次の映画館へ向かうと、ちょうど良い上映時間にあらわれるのが、またしても「アンパンマン」や「プリキュア」だ。その次も同じ。
もう、ガックリ。
ヘタすると、朝から晩まで子どもたちといっしょになって、アンパンマンに声援を送ることになりかねない。
ということで、このときは計画の途中で断念したが、「1日3県3本」が出来たので、「1日4府県4本」のシミュレーションぐらいはもう一度しようかなとおもっている。

前置きが長くなってしまった。
先週末の日曜日は、青春18きっぷの最後の1回分を利用して京都へ向かい、名古屋で上映予定がない1本を見てきた。


2023年9月10日(日)

『キャメラを持った男たち 関東大震災を撮る』(1959年)
監督:井上実
京都四条烏丸・京都シネマ

1923年9月1日、関東大震災直後に、当時の言葉でいえば「活動写真」の手回しカメラを携え、混乱する東京の街へ飛び出していった男たちがいた。
岩岡商会の岩岡巽、日活向島撮影所の高坂利光、東京シネマ商会の白井茂という3人のカメラマンたちだ。
誰にたのまれたわけでもでもなく、いわばカメラマンとしての業(ごう)に突き動かされたかのように、3人は路上でカメラを回し続けた。
その姿に怒った避難者たちが、「この非常時に」と罵声を浴びせ、ときには暴力を振るうことがあったという。
基本は地味でまじめな映画だ。
とはいえ、彼らが残したフィルムに、後にCMやテレビなどで活躍した作曲家・三木鶏郎が思いがけない姿で登場するシーンには、心底驚いた。
撮られた映像と古い地図や文献をたよりに、撮影地点を特定していくシーンも見ごたえがあった。
あらためて、記録し保管し後世に伝えることの大切さを知る。
勉強になった。



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