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2021年11月06日23:59

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映画日記『喜劇急行列車』

YouTubeで東映映画を配信していた。
今回はやくざ映画でなく、渥美清主演の喜劇だった。

2021年11月6日(土)

『喜劇急行列車』(1967年)
監督:瀬川昌治
YouTube配信

渥美清が東京〜九州間を走る寝台特急の専務車掌に扮する。
車掌といっても「専務」と名が付くので、同乗する車掌たちの長、いわば現場の管理職。
ということで、渥美清が寅さんとは違って、社会人らしい真面目くさった表情になるときがある。
その表情が、妙に気難しそうで、ひょっとしたら素顔の渥美清というのは、こんな感じなのかとおもってしまった。
舞台が寝台列車ということで、スリ騒ぎやお産騒ぎが起きて、てんやわんやという定番のエピソード。
加えて、主人公の渥美清がマドンナ役の佐久間良子と少しだけ良い雰囲気になりながら、何もなしというのが、2年後に始まる『男はつらいよ』シリーズを予感する。
『男はつらいよ』といえば、マドンナ役で大原麗子が2回登場する。
とりわけ『男はつらいよ 寅次郎真実一路』(1988年)で、寅さんといっしょに失踪した夫を捜して九州を巡ることになる人妻役が印象深い。
結局、夫を見つけ出すことができず、疲れきった彼女が桜島を見上げながら、寅さんに「もう、帰りましょう」と寂しくつぶやくシーンは名場面だった。
ところが、『喜劇急行列車』を見たら、ラストで桜島を前にして、渥美清と大原麗子が同じ画面におさまっているシーンが出てきた。
ただし、この頃の大原麗子はまだトッポイお姉ちゃん時代、役も渥美清の部下と恋仲の食堂車のウェイトレスだった。
まあ、単なる偶然だが、こういうどうでもいいことに出くわすとうれしくなる。

どうでもいいことがもうひとつ。
渥美清の浮気を疑った彼の女房(懐かしや、楠トシエ!!)が、寝台特急の「富士」を新幹線で追いかけるというシーンが出てくる。
鉄道好きとしては、検証するしかない。
手もとにある1968年9月の復刻版時刻表を繰ってみた。
渥美清が乗る西鹿児島行寝台特急「富士」は東京発18:40。
楠トシエが乗った新幹線「こだま」205号は東京発19:05。
そして、「富士」を追い抜いた「こだま」205号は熱海着20:00。
「富士」は15分後の20:15に熱海着だった。
ちゃんとシナリオ通りにダイヤが組まれていて・・・・あっ、反対か。
こういうのも昔の映画の楽しみ方だ。


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