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2021年10月30日23:51

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映画日記『ミステリー・トレイン』

2021年10月30日(土)

『ミステリー・トレイン』(1989年)
監督:ジム・ジャームッシュ
矢場町・センチュリーシネマ

メンフィスの場末にある、部屋にはテレビもないような三流ホテルが舞台。
横浜からやって来たロックの聖地巡りをしてる若いカップル、ローマ行きの飛行機に乗りそびれたイタリア女性と家出娘、ひょんなことから強盗犯になってしまう三人のボンクラ男たち、彼らの一夜の出来事とその顛末を描いた三つのオムニバス。
ただ、それぞれのエピソードが少しずつ絡み合っているのが一興。
夜勤の赤服のフロント係と若いベルボーイのふたりが狂言回しとなる。

封切りのときに見てるが、もう32年も昔のことなのか。
工藤夕貴と永瀬正敏がめちゃくちゃ若くて笑ってしまう。
この二人だけでなく、スティーブ・ブシェミやジョー・ストラマーも若い。
赤服のフロント係に扮したスクリーミン・ジェイ・ホーキンスも印象に残る。
私のような鉄道好きには、アメリカの旅客列車が興味深かった。
日本では貨物用の武骨なディーゼル機関車が、客車を牽引している。
メンフィス駅はまだしも、殺風景なホームには驚いてしまう。
この二週間、まとめてジム・ジャームッシュの映画を見てると、殺風景というか、うらぶれた場末の風景ばかりが出てくる。
ただそれが陰滅にならず、どこかスタイリッシュに見えてしまうのが、妙味だ。
ひとことで言うと、わびさびだ。

ということで、本作もたいへん面白く見ることができた。



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