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2016年02月03日06:28

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大岡裁き

“しばられ地蔵”という大岡裁きがある。
ある商家の番頭が、大切な反物をさる大名屋敷に届ける途中、
地蔵の前で一眠りして、その間に反物を盗まれてしまう。
訴えを受けた南町奉行、大岡越前守は、
地蔵ともあろうものが、盗みの所業を見逃したのは、
不届き千万で同罪であると、地蔵を縛って部業者まで引っ立てる。
さあ、地蔵を裁くというので、江戸っ子は奉行所前に集まって大騒ぎ。
こうした騒ぎを起こせば、犯人も野次馬の中にきっと姿を現す
という、奉行の狙い通りになり、一件落着となるのだが…。

辞任した甘利大臣に、50万円を届けたS社の社長によると、
高級羊羹の菓子折の上に、お金の入った封筒を乗せて渡したところ、
お金だけを背広の内ポケットにしまったと、生々しく語っている。
甘利大臣は記者会見で笑いながら、そんなことするわけがないと、否定している。
どちらが本当のことをいっているか、真相は羊羹に聞くしかないが、
大岡越前守なら、さしずめこの羊羹を縛って引っ立てるところだろう。

羊羹の製造元は、東京赤坂の超有名な老舗だ。
暖簾に屋号を右からひらがな三文字で染め抜いており、
その羊羹は甘さの密度が高く、太く一棹でずっしりと重い。
小判ならぬ50万円の入った封筒では、とても軽くて甘利大臣も、
大した金額だとも思わなかったのではないか。

特捜部が調査に着手したというけれど、
政権に阿る傾向の強い検察だから、大岡裁きのようにはいかないだろう。
しかも、辞任直後の世論調査に対して国民は、
甘利大臣の記者会見に好反応をしめしているというのではねえ。
かつて、特捜部は庶民感覚で動け、と語っていた検察のトップもいたが、
それはもう遠い過去の話となってしまったのか。

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