映画日記『グッド・ナース』

２０２２年１０月３０日（日）

『グッド・ナース』（２０２２年）
監督：トビアス・リンホルム
伏見・ミリオン座

患者たちから信頼される看護師のエイミーだったが、幼い娘ふたりを育てるシングルマザーで心臓病を患っていた。夜勤続きに心労が重なり疲労困憊。
そんな折り、ベテラン看護師のチャーリーが配属された。
テンパっていたエイミーはようやくひと安心。
それだけでなく、チャーリーはエイミーの悩みや病のことに、色々と気づかってくれる。
エイミーはチャーリーを良き相棒として家へ招くことに。
いっぽう、ふたりが勤務する病院では不可解な突然死が相次いで起きていた。
やがて、ふたりの刑事が捜査に乗り出すことになり・・・・

エイミーとチャーリーが出会ってからもしばらく、映画はほとんど動かない。
ところが、エイミー扮するジェシカ・チャステインの目の前でトッピュと液体が飛び出したところから、俄然、緊迫感が高まっていく。
中盤以降は、ジェシカ・チャステインとチャリー扮するエディ・レッドメインとの演技合戦の様相を呈することに。
食堂でのジェシカ・チャステインとエディ・レッドメインのやりとりがスリリング。
終盤、エディ・レッドメインが見せる迫真の演技は見どころだ。

本作は実話を元にした作品。
とにかく、どうしてこういう事件が起きてしまったのか、安易な解釈や分析を拒否しているところがすごい。
人間という生き物の不可解さを、ずっと引きずるような映画。
ということで、月並みな言い方になるが、ホラー映画よりよっぽど怖い映画だった。