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2022年07月27日23:55

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映画日記『悪い種子』

2022年7月27日(水)

『悪い種子』(1956年)
監督:マービン・ルロイ
NHKBSプレミアム【録画】

誰もがうらやむような裕福な夫妻には8歳のひとり娘がいた。
彼女の名はローダ、金髪を三つ編みにし、おしゃれな洋服を着て、礼儀正しくお辞儀する愛らしい姿におとなたちは目を細めた。
しかし、彼女の裏の姿は我欲の強いよこしまな娘、書き方コンテストのメダルをクロードというクラスメートの男の子に渡ったことが納得できず、あのメダルはわたしのものよと母親に訴えた。
遠足の日、そのクロードが溺死してしまう。
そして、母親はローダの「宝箱」の中から、メダルを発見してしまう・・・・

別に意図したわけではないが、『ラルジャン』『少女ムシェット』に続きひどい話だった。
今でこそ「邪悪な子ども」という設定に驚くことはないが、なにしろ作られたのが1950年代のアメリカだ。よくぞ撮ったものと驚く。
主人公となるローダと母親の腹の探り合い、被害者クロードの母親の絶望と狂乱など、演者たちのたくみな芝居によって、ストーリーをぐいぐいと引っぱっていく。
元の原作小説が評判となり舞台化されたとのこと。
ウィキペディアによると、原作通りでは当時のヘイズコード(映画倫理コード)に引っかかるということで、結末を改変し、さらにローダと母親の関係はあくまでも「これはお芝居ですよ」と見る者を安心させるための配慮をしていた。
まったく予備知識なしで見たが、これは拾いものだった。



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