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2020年06月11日20:53

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映画日記『囚われた国家』

レネー・ゼルウィガーがアカデミー主演女優賞を獲った『ジュディ 虹の彼方に』が、本日で上映終了だったので、ふだんは行かない劇場に駆け込んだ。
ところが入り口の番組表に『ジュディ〜』がない。
体温検査の人にたずねたら、先週で終わっているという。
ガーン!。
私は、いったいどこへ行こうとしてたのか?
いまさら首をかしげていてもしかたない。
番組表に、前から気になっていたのが1本あったので、それを見ることにした。


2020年6月11日(木)

『囚われた国家』(2020年)
監督:ルパート・ワイアット
上小田井・イオンシネマ・ワンダー

ときは近未来、ところはシカゴ。
すでに地球は宇宙人によって征服されていた。
征服されたことによって、犯罪や失業が減り、平和な世界になったものの、街はどこか暗く薄汚れて活気がない。
かつて、見せかけの平和と統治者と呼ばれる宇宙人に、反逆を試みたテログループがあったらしいが、官憲の手によって壊滅状態となっていた。
しかし、反逆グループの生き残りが、雌伏のときを経て、再びテロ活動を始めようとしていた。
ところが、グループの通信手段である新聞広告を手がかりに、シカゴ警察の司令官が事態を察知した。
極小ドローンと個人の首に埋め込まれた発信器を駆使し、警察はテログループを追いつめていくのだが・・・・

だいたいこんなあらすじ、だったとおもう。
とにかく、映画が始まってから中盤まで、なにがなんだかさっぱり分からなかった。
我慢に我慢を重ね、後半もだいぶ過ぎてから、ぼんやりと話の全体像があらわれてくる。
そういうことか!とおもったら、その先にもうひとつ大きなうねりがあり、グッときておもわず泣きそうになってしまった。
見る前は、『宇宙戦争』や『インデペンデンス・ディ』みたいなドンパチ映画か、『メッセージ』のような哲学映画かとおもったら、本作は紛れもないレジスタンス映画だった。
描かれたのはレジスタンス組織の非情さだった。
なかなか歯ごたえのある映画で、すべてを理解することは出来なかったが、これは拾いもの。

近未来SFということで、小鳥の群れのように宙を舞う極小ドローンがユニーク。
いっぽう近未来なのに、新聞や固定電話といったアナログが活躍するという世界観が、レジスタンス映画のイメージを補強する。
岩石の塊みたいな、チープで古くさいUFOのビジュアルにも、作り手のセンスを感じた。

ということで、レネー・ゼルウィガーには申し訳なかったが、行き先を間違えて大正解だった。


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