すべてのチームのライブが終了し、投票の集計。
燿にとって、ドキドキの時間である。特に今回は下手を打った感じなので心臓がバクンバクンである。
控室を落ち着きなくウロウロする。輝莉達は椅子に座ってスマホを見ながら話している。スマホゲーをしているのではなく、ツブヤイターや大会公式BBSを見ている。中盤あたりだったので深くまで書き込みをみないと出てこないが・・・・もしかしたら見ないほうがいいかもしれない。
それでも3人は深くまで書き込みをみて、自分達の反応を読んだ。
・・・・賛否が同じくらい書きこまれていた。女性の書き込みで応援してくれている書き込みもあり、完全に女性票がゼロというわけでもなさそう。ステージは流石に水着でライブしたのはEcritureだけで他にはなかった。目新しさでは良い意味でポイントになりそうだが・・・・
(あざとすぎたろうか・・・・)
男票を取りに行った今回の作戦だが・・・・男も狙ったあざとさには引くという。燿は可愛いとしか思わなかったが、人によってはそういう感想もあるかもしれない。
つまりは・・・・ツブヤイターのつぶやきや大会公式BBS、実際にこの会場に足を運んだ観客の反応。全てが良くわからない。
出目が良い方に転がってくれればいいのだが・・・・。
と・・・・不意に燿にメールがきた。差出人は律音だ。
『水着とは大胆な作戦だったね〜。でも可愛いステージだったとおもうけど・・・・』
’・・・・’に内容の全てがある気がした。律音にも読めないのだ。どっちに転がるか。とりあえずメールのやり取りをしよう。
『おもうけど?』
『観客ウケするかどうかはわからないかなぁ。あ、ライブ自体は良かったと思うよ♪』
『あざとい作戦だった。落ちたら僕の責任だ』
『え、そうなの?てっきり六土君の強い主張だと思ってた』
『響介が言いだしたのには間違いないけど、実際指示したのは僕だから』
『やっぱり責任感じちゃう?』
『合格したらいいんだけど・・・・』
『通過するといいね。じゃないと私が』
『私が?』
『あ、ううん。何でもないの!!それじゃあ合格を祈ってるね!!』
それでやりとりを終えたが・・・・何だろう律音がどうしたのか。
「みなさまお待たせいたしました。これより、結果発表を行います。なお、予選通過チームのみの発表とさせていただきます」
とうとう来た-------------------
控室ではホッと溜息をつく4人の姿があった。
結果は3位通過。なんだかんだ不評そうだったが・・・・入れてくれた人は票を入れてくれたようだ。
燿「3人共おめでとう。今度は別の作戦を考えておくよ・・・・」
帰り支度を済ませて響介と鳴鈴と合流すると、学校へと帰って祝賀会をおこなう。ジュースとお菓子だけの祝勝会だったが、皆楽しそうである。
皆が楽しむ中、燿だけパソコンに向かって次のプランを考えていた。
次は違う作戦で挑まないと。と---------------------------
-------------------------------------SCENE5へ-------------------------------------
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