控室で着替え、その場で全チームの出番が終わるのを待つ。
ただ待つのは長いEcritureの出番は中盤だったので、終わるにはまだ時間がある。
3人は・・・・ただ黙って椅子に座っている。
出来栄えは悪くはなかった。水着で大衆の前にでるのは恥ずかしかったが、それでもやりきった感がある。
しかしステージから見えた観客席は・・・・空気が微妙だった。声援を送っているのは男性が大半。それはいいのだが・・・・
最前列の女性たちのあの・・・・複雑そうな表情や・・・・冷ややかな貌。見えてしまった。
やはり女性客からの反応は悪い。分かっていたし、燿と響介もまたそれを理解していた。
燿「あんな雰囲気のところで歌わせて悪かったね。でもよくやりきってくれた」
そう労ってくれたが・・・・喜ぶ気分ではない。
響介「おいらも責任の一端はあったかな。水着だっていったのおいらだし」
燿「いやでも最終的にゴーサインだしたのは僕だ」
鳴鈴「責任の所在は後よ。まだ結果は出てないんだから」
たしかにそうだが・・・・女性票は諦めモードの今回のライブでは勝ち目などあるのだろうか・・・・。
・・・・疑問だ。怪しいとしかいえない。
そんなあきらめ半分の空気の控室のドアを開けて入ってきた3人組。月宵月華だった。伊達メガネをつけてはいるが、此花のゴスロリ衣装の所為で目立つのであまり意味がないような。
此花「ご苦労だったわね愚民共!!・・・・あら?テンション低いわね」
燿から事情を話され、得心がいった様子。
葵「それで元気がなかったのね。でも良いステージだったとおもうけど」
結菜「でも女性客の反応が冷ややかだったのも事実」
此花「水着で恥ずかしそうに歌うとかあざとい事させるからよ。燿。アンタとあろう者が悪手を打ったわね」
燿は言い返す事が出来ない。
此花「我等を打ち負かしたSTAR-MINEをプロデュースした者とは思えないけど・・・・曲自体は悪くはなくもないわ」
燿「ありがとう。やっぱり水着がダメだったかな」
結菜「曲に合わせたようだし、仕方ない部分はある」
葵「あの恥ずかしそうに歌う乃愛ちゃんがまた可愛いかったよ。女の子からみても可愛いと思えると思うけど。完全に女の人の票がゼロという訳でもないと思うな。私」
此花「人間共の言葉で・・・・え〜っと・・・・あったわよね。ゲタを履くまで分からない、だったかしら。とにかく結果発表があるまではあきらめない事。いい?輝莉」
輝莉「あ、うん」
輝莉達は観客席にもどるという此花達についていって他のグループのパフォーマンスを見学。
勝ち上がれるか・・・・すごく不安に苛まれただけだった。
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