この年齢(79歳)になると、
否応なしに認知症が気になる。
私の父はパーキンソンになり、歩行が困難になって
85歳頃から軽度の物忘れと診断されたが、
見当識はけっこう早い時期から怪しくなっていた。
まだ認知症とかアルツハイマーとはいう言葉が
それほど騒がれていた時代ではなかった。
ところが、この年齢になると、
私の家内や友人も、認知症的な症状が目立つようになる。
認知症とひと言でいってもその原因はさまざまで、
とりわけアルツハイマー病は、原因物質や治療法を巡り、
医学界も医薬品業界も決定打が見つからなかった。
アルツハイマー病は患者の脳内に沈着した
「アルミロイドβ」というタンパク質の塊に原因があるとされてきたが、
決定打がみつからず、「アルミロイド説」と「説」がずっとつけられてきた。
それが、日本の製薬会社エーザイの開発した「レマネガブ」に
このアルミロイドβを抑えアルツハイマー病の進行を
遅らせる効果のあることが初めて認められた。
まだまだ治験を積み重ねが必要はあるが、
アルミロイド説の「説」を取ることができるのではないかと
期待が高まっている。
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