mixiユーザー(id:302817)

2021年01月14日17:15

45 view

リモート博物館実習 4日目

昨日の3日目はぜんぜん見れてないけど、代わりに、って訳でもないけど、今日はデスクワークのかたわら、一日中、博物館実習を視聴した。これができるのがリモート博物館実習のいいところ。ってことで、他にも視聴してる学芸員が3〜4人ほどいた。
今日の博物館実習の内容は、実習生が事前課題でつくってきた特別展企画を発表してもらって、意見交換するって形。なんとなく見てるだけのつもりが、いろいろコメントしてしまった。

アリテーマが3つあって、それぞれが切り口が違ってた。ヒアリテーマは、とてもよくまとまっていたけど、こじんまりとまとまり過ぎで、もう少し外来生物なりアリなりで、話を広げればいいのに。って思った。アリを中心に社会性をテーマにしているのも、こじんまり派で、真社会性をはじめとして動物の社会性というテーマに拡張した方がよさそうに思った。最後は、アリ全体をテーマにしてたもの。アリ全体なのに、なんか小さくまとめようとしてるような。お金を払って見に来るお客さんを考えた時、一定以上のヴォリュームはマスト。でないと金返せ!って話になりかねない。といった視点が足らないかも。
一方、テーマが大きすぎるのもあった。ラムサール条約的意味での日本の湿地の特別展。それはすなわち日本の自然をテーマにしてるのと同じ(ラムサール条約的湿地には集水域がすべて含まれる!)。もう少し環境を絞るか、湿地の保全からさらに踏み込んだ切り口が欲しい。
とても考えさせられたのは、自然の観察方法をテーマにした企画。大阪の自然をテーマにその観察の仕方、あるいは見どころの展示があって。関連企画に大阪の自然の観察ポイントや観察地を紹介した冊子、大阪の自然の観察会。それって、うちが常設展でやってるような…。常設展と特別展の違いってなんだろう?
神社とのタイアップ企画は、方向性は面白いんだけど、必然性とメリットが判らない。外来生物の特別展は、外来生物とは何か?から始まって、よーく考えないと恐い目に遭うよ、っていうのは経験者の談。

とまあ、いろいろ難癖をつけはしたけど、全体的にはレベルが高かったと思う。どっかの学芸員の採用試験で書いてもけっこう点が取れそうなのもあった。
一番面白かったのは、展示の内容自体よりも、広報や関連企画など、展示の周辺についてのアイデアが必ず投入されていたこと。自分が大学生だったら、そんなことには気が回らなかったろうに。みなさん優秀。でも、周辺ばかり考えるのはいかがなものか、という人もいた。
いずれにせよ、とても面白い企画。今後、リモート博物館実習があれば、必ず入れたら良さそう。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する