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2020年09月26日11:51

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日本のハト類の繁殖期

温帯域に生息するキジバトは、ほぼ年中という長い繁殖期を持っているのに。熱帯域に生息するキンバトが、数ヶ月の短い繁殖期を持っているようなのは不思議。と考えていて、日本の他のハト類の繁殖期も知りたくなった。
『原色日本野鳥生態図鑑』(保育社)は、日本の鳥類の生態を引用文献付きでまとめてくれていて、頼りになる(今回調べていて、キジバトの項目で、明かな間違い記述を見つけたけど…)。そこからハト類の繁殖期に関する記述を抜き出してみよう。

アオバト:巣が見つかっているのは6月。
ズアカアオバト:5月ごろに産卵する。
カラスバト:繁殖期は2〜9月ごろまでだが、冬に繁殖期の記録もある。飼育下では年中繁殖できる。
ベニバト:日本での記録はない。繁殖は食物が豊かであれば年中行う。
キンバト:繁殖期は3〜6月ごろまで、9月という記録もあり、
キジバト:繁殖期は長く3〜11月におよび、多くは4〜6月。
シラコバト:繁殖期は著しく幅広く3〜10月におよび、ときには冬に繁殖することもある。

ドバトが載ってないのが残念だけど、ドバトは年中繁殖可能。おもに3〜11月といった感じだろうか。
キジバトの記述は間違っている。キジバトの繁殖期のメインは、むしろ7〜11月。夏と秋のどっちがピークかは、京都市(9〜11月)とつくば市(7〜8月)の研究でずれていたから、地域差があるかもだけど。
ともかくはっきりしてるのは、果実食のアオバト系の繁殖期はほぼ分かってないこと。やはり低緯度にいるキンバトの繁殖期は短め(ハト類の中では)で、中緯度にいるキジバト・シラコバト・ドバトの繁殖期は長いってこと。ベニバトのところに書いてある“繁殖は食物が豊かであれば年中行う”が正しいとしたら、食物資源の季節変動を示しているのだろうか? だとしても変な感じだけど。
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