世論と輿論
前者は“せろん”と読み、後者は“よろん”と読む。
世論調査は本来は“せろん”と読むのが正しいことになる。
さて、世論と輿論はどこが違うのか?
大正時代までは、区別して使われていたようだ。
講談社選書の『「原敬」外交と政治の理想(伊藤之雄著)』に、
世論とは物事を十分に考えない多くの人の意向
輿論とはしっかりした責任感のある国民の意見
とある。
さて、朝日新聞の世論調査によると、
政府によるGoToトラベル開始について74%が反対と答えた。
安倍内閣のここまでの対応を「評価しない」も74%を占めた。
この結果を政府は、
物事を十分に考えない多くの人の意向の世論としてか、
それとも、責任感のある国民の意見の輿論として受け止めるか?
22日にGoToトラベルがスタートしたが、
同日日に全国のコロナ感染者数は過去最多の795人となった。
先行きが見えない、五里霧中のコロナ時代。
それでも、政府のキャンペーンを使って
旅行に行くか、自粛するか、
国民自身の選択は、ハムレットの心境に近い。
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