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2019年10月31日13:04

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今年も幼稚園児200人とクジラのホネ

200人の幼稚園児200人相手に、クジラのホネがぶら下がっているところで、そのクジラの話をするっていうお仕事。昨年に引き続き今年も。例によって、幼稚園児たちは、すでに一番大きなナガスケについては、紙芝居を見て予習をしてきてるらしい。
当日、水色のジャージ上下の幼稚園児達が、同じく水色ジャージの先生に引率されて到着。服装は全員一緒で、帽子の色が違っていて、青、水、緑、赤、黄、黄緑の6チームに分かれてる。今年判明したのは、6つの組には鳥の名前が付いていて、かもめ組、きじ組、つばめ組、はと組、ひばり組、つる組らしい。それぞれ30人ちょっとで、合計約200人。
今年は各組1つ(つる組はなし)の質問が事前に送られてきていて、朝の内に調べておけたのがありがたかった。指し棒の代わりに引っ張り鈎、ついでにクジラ庖丁を用意した。

とにかく、おぼえて帰って欲しい内容を3つ宣言。
・ナガスケは、シロナガスクジラではなく、ナガスクジラ。
・ぶら下がっている3匹とも、大阪の海で死んで見つかったこと。
・クジラは、歯のないヒゲクジラと、歯のあるハクジラに分かれること。
クジラの死体が見つかって、ホネを回収に行く話を紹介。その流れで引っ張り鈎やクジラ庖丁も紹介。引っ張り鈎は、先月も和歌山県でのクジラ回収に使ったから臭い。と言ったら、臭いたい!と子ども達が大勢手を上げて、収拾がつかなくなるところだった〜。
ヒゲクジラとハクジラの話から、クジラが食べる物の話へ。オキアミはけっこう通じた。マッコはイカばかり食べてたといっても反応薄かったけど、ダイオウイカも食べてたと言ったら、とたんに反応。
事前に質問事項を知らされていたので、その答えを先に言う訳にはいかず、ちょっと喋りにくい。持ち時間15分あったけど、10分で質問コーナーへ。

事前にもらった質問は、
・クジラは大きいのに、どうしてホネは小さいの? →ホネ小さくないけどなぁ、と言いつつ、長さは一緒。上半身もあまり変わらないけど、下半身はたしか細い。大きな理由は、内臓がないことと、後肢がないこと。といいながら、寛骨を紹介。
・どこの海から流れてきたの? →日本の近くの太平洋からだと思う。3種とも日本近海に生息する種類で、普通は大阪湾に入ってこないことを付け加える。
・飾ってあるクジラは何歳? →秋に回収された7mのザトウクジラは、たぶん0歳。9mのメスのマッコウクジラは、性成熟前後くらいで、性成熟は9歳くらいなので、8歳くらい? 19mのナガスクジラのオスは、性成熟しているので、10歳以上。90歳近くまで生きることがあるらしいので、それ以上は不明。
・なぜクジラは大きいの? →大きいメリットは、浮力、寒さに強いなど。デメリットは、たくさんの食べ物がいることなど。本当のところは分かっていない。
・なぜ自然史博物館で飾っているの? →みんなに勉強してもらうため、そして自慢するため。ついでに言えば、大きくてかさばるので、収蔵庫に入れておくと邪魔だから。と言ったら、邪魔と言わないで〜、と男の子に言われた…。

というところで終了。と思ったら飛び入りの質問も飛びだした。
・世界にクジラは何頭? →ミンククジラは1万頭以上いる。クジラ目は全部で70種以上いるので、全部合わせたら100万頭は超えそう。
・クジラの脳はどのくらいの大きさ? →実物の脳の入ってる辺りを教える。そんなに大きくないねぇ。
・飾ってあるクジラは何年生まれ? →ザットンは0歳で、2015年に打ち上がったので、2015年生まれ。マッコは、8歳だとすると、2010年に打ち上がったので、2002年生まれ。ナガスケは、1990年に打ち上がって、10歳以上なので、1980年より前に生まれたことになります。
・マッコウクジラにはどうして上の歯がないの? →この質問は鋭い。歯はあるけど、ホネに刺さってないので、骨格標本を組み立てる時につけられなかった。

200人が一斉に、臭いを嗅ぎたい!と言い出した時はどうなることかと思った。気をつけよう。
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