韓国で新しい法相に相応しいかどうかを審査する
チョ・グク氏の聴聞会が開かれ、その最中に彼の妻が、
娘の大学入試に関わる疑惑で在宅起訴された。
韓国の法相任命が日本のマスコミで取り上げられるのは、
文大統領の命運とともに、日韓関係への影響が必至だからで
どちらかといえば、野次馬的な興味本位の傾向が強かった。
だが、このところのテレ朝のニュースを見ていて、
この法相任命の背景には韓国ならではの
大問題が隠されていることを知った。
大統領とチョ・グク氏は、検察改革の急先鋒で、
その改革とは、あまりにも権力が集中して不正が絶えない
検察の力を緩めることにある。
大統領府は検察の政治介入を制限したい。
検察は大統領府の捜査介入を阻止したい。
それぞれの思惑が水面下で権力闘争となって
蠢いている、それが現実のようだ。
司法の独立は、重要だが、検察の権力が強すぎると、
行政側とすればやりにくさもあるのだろう。
実際に韓国の歴代大統領は退任すると同時に
在任中の不正で告訴され、自殺に追い込まれるなど
幾多の悲劇の主人公になってきた。
かつて日本でも鬼検事が幾多の政治家の不正を暴いてきたが、
いまは、内閣に取り込まれてすっかり大人しくなってしまった。
それはそれで国民にとっては不幸なことだ。
聴聞会を見ていて、森友加計問題がもし韓国で起きていたら
どうなっていただだろうかと、思わず想像してしまった。
大統領は新法相任命を強行したが、
新法相とともにどのような改革を進めるのか、
隣国のこととはいえ目が離せない。
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