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2017年10月20日09:45

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読書サークル 第94回会合覚え書き

隔月で、課題本の紹介文を持ち寄って、本についてあれこれ言い合うサークル。今日の会合で出た本についての意見を記録。

今日の課題本は8冊。1冊は次回へ持ち越しとなり、前回からの持ち越しが3冊あったので、10冊についてあれこれ話し合った。
ちなみに各人は紹介文を書いてきていてて、4つを最大として★を付けている。

●「昆虫こわい」
(紹介文3つ、平均★数は3.3)
 やたらと壁一面ゴキブリだらけのトイレで盛り上がる。とても楽しく読めるが、虫キライの人は読まない方がいいという点で一致。タイトルがこれなら、最後は「今度は〜がこわい」で、終わるべきという点でも一致。

●「歌うカタツムリ」
(紹介文4つ、平均★数は3.8)
 とても評価が高かった。アイデア、構成、文章すべて良くできていて、内容もとても面白い。構成自体がらせん構造をなしているように読めるという指摘が複数から。ギュリッキから黒田への流れは、大阪市立自然史博物館に続いている。研究が紹介されている学生の一人は、中学生の頃から知っている。なぜか縁を感じる一冊。

●「かがやく昆虫のひみつ」
(紹介文5つ、平均★数は3.2)
 とにかくピカピカで綺麗〜。というのがみんなの感想。小学生も構造色という言葉を伝えるのに成功している。著者の本職のネジレバネの本を書いて欲しいという意見があった。

●「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。」
(紹介文3つ、平均★数は3.0)
 みんな楽しく読んだようだが、あの気取ってふざけたトーンが苦手だったり、3冊目にして飽きてきた人もいる。全体を貫くテーマがはっきりしていた前2作の方を評価する声が多かった。この本を評価した人も、島に調査に行く辺りの評価が高く、後半の島から離れたエッセイの評価は低め。そろそろ芸風に飽きられてきた著者が、次の作品で読者をつなぎとめられるかが、今後の見所。

●「石油のものがたり」
(紹介文5つ、平均★数は3.0)
 内容はとてもいいけど、子ども向け絵本と言うより、大人向けの石油の解説になっているという意見。テキストも多すぎと。なぜか裏表紙は、どうしてロウソクなんだ?という声が出た。確かに不思議。

●「動物たちが教えてくれる 海の中のくらしかた」
(紹介文3つ、平均★数は3.3)
 バイオロギングの本です。分かりやすいけど、テキストが多すぎ、絵はとても良い感じ。出た意見をまとめるとこんな感じ。評価は、元本と言ってもいい『クジラもイルカも…で泳ぐ』を読んでるかどうかで、少し違ってる。読んでたら知ってる話なので。

●「ぼくの村がゾウに襲われるわけ。」
(紹介文4つ、平均★数は3.5)
 セレンゲティ国立公園といえば、サバンナの大型哺乳類がいっぱい暮らしている野生の王国。その野生の王国のために、苦しんでいる人々がいる。という本。元から住んでいた人を排除するという行為がアフリカに限らず、北アメリカでもオーストラリアでも行われてきたという話に展開し、セレンゲティから排除された人々の暮らしを守る活動に戻ってきて、日本でも人と自然の関わりが断ち切られる中で、獣害などの問題が起きているというところに着地。
 少なくとも動物好きは、みんなこれを読んで、考えてみるべき。という点で意見は一致したと思う。

●「雪と氷の世界を旅して」
(紹介文5つ、平均★数は2.8)
 なぜか同じように氷河にくらす生き物を研究した『菌世界紀行』と比較されて、評価が低め。でも、『菌世界紀行』は呑み歩いてるだけで、真面目に研究の様子を紹介している本書と比較するのはおかしい、という意見も。でも、『菌世界紀行』の方が面白かったよなぁ、とも。

●「ヒトのなかの魚、魚のなかのヒト」
(紹介文3つ、平均★数は3.0)
 ヒトの体には、魚やもっと古くからの進化の名残を見て取ることができる。っていう昔からよくある話に、エボデボのエッセンスを振りかけた。という感じの本。第1章などの化石採集の話は面白いのに〜。という意見がある一方で、ワクワクして最後まで読んだ。今年読んだ本で一番!という意見もあった。読み手の基礎知識で評価が割れそう。全体を通じた構成がさほどなく、章ごとにテーマがコロコロ変わる感じは、連載をまとめたのかなぁ、というコメントも。

●「年代で見る日本の地質と地形」
(紹介文2つ、平均★数は2.5)
 日本各地で見られる地層(岩肌?)を、古いもんから順に並べた本。時代順に並べること、どんなニーズに応えることができるのか?という点に議論が集中。いまひとつ企画の意義が分からないという結論に至った。
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