mixiユーザー(id:302817)

2017年03月02日20:18

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標本集めるインセンティブ

某学芸員が、こんな趣旨のことを書いている。現在、地方公共団体は、生物多様性保全地域戦略の策定が求められている。地域ごとに生物多様性の保全を進めて行くには、その地域の生物多様性の把握が欠かせない。そのためには地域の生物多様性の調査と、その情報や標本の蓄積が必要。すなわち自然史博物館が必要。
とある場での発表の要旨でのことだけど、この某学芸員は大胆にも、自然史系博物館を持っていない都道府県は、その地域の情報や標本を蓄積してくれている周辺の自然史系博物館に頼ってようやく生物多様性保全の基礎資料を取りそろえている。いわばフリーライダーだ。
いやいや。私が言ってるんじゃなくって、某学芸員が書いてる。ってゆうか、おおよそそういう趣旨のことを書いてる。そしてフリーライダーという語は本当に出てくる。

さらにその先を考えてみると。自然史博物館があったとしても、標本を蓄積する場所の確保と、標本の作り手の確保がなされなくては、生物多様性保全の基礎資料は蓄積できない。それを進めるには、なんらかのインセンティブがいるように思う。
それは、地域戦略に書き込むことかもしれないし。文化財に並ぶ自然史財という考え方を広め、法的根拠を与えることかもしれない。役人が動くような何らかの根拠がないと、またどこかの滋賀県のT町の博物館のように、論文にも使われた登録標本を、ドンドン廃棄することが繰り返される恐れがある。
でも、それは最低ラインで、インセンティブとしては弱いなぁ。と考えた今日この頃。
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