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2015年10月27日20:33

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格安主催特別展企画案

といっても特定のテーマの特別展の話をするのではなく、特別展の枠組みを変えれないかというアイデア。
新聞社や放送局主催・共催・企画し(博物館が協力したり、実行委員会に加わるにせよ)、巡回してきたり誘致するのは、いわゆる誘致展。これはハイコスト、ハイリターン。新聞社や放送局が多額の金(博物館やその運営者単体では無理なぐらいの額)を出して、目玉展示を金かけて引っ張ってきて、広告をばんばん打つ。というのを誘致展というが、それではなく、博物館単体主催で、学芸員が企画・作製する主催展(予算額は誘致展より2桁くらい少ない)。それでもフルスペックだと80日開催で、300-400万円はかかる。正直言って、この額はある意味ギリギリ。貸出料が必要な標本は借りれないし、無料でも海外から運んでくるお金はない。どんな展示を作るかに、予算的な制約がとても多い。
そこで、もう少しスペックを削って、気軽に、それでいて赤字にならない特別展はできないものかと思った。普及教育上必要な特別展はたとえ赤字でも実施すべき。だとは思うが、赤字は小さいに越したことはない。最低限スペックなら、おのずと赤字幅も小さくなる。そして、普及教育上必要な展示ができるなら、それはそれで有りな話。
年に1回はフルスペックの主催展を行いたいが、それと誘致展の合間に最低限スペックのお気軽特別展ができるなら、博物館をもっと楽しくできるかもしれない。

というわけで、現在のフルスペック主催展の支出項目を洗い出して、削れるかを考えてみよう。
・講演会講師謝礼・交通費 →少なくとも講師を依頼しての講演会はやめよう。せいぜい学芸員によるトーク。
・展示用借用旅費 →自前の所蔵品だけで展示を組み立てよう。
・消耗品費(大部分は大型プリンター用のインクと紙) →打ち出しは最小限に
・印刷製本費(ポスター・チケット・チラシ・解説書) →ポスター・チラシ・解説書はなし。チケットは少し印刷?
・広報費 →断念
・通信運搬費(おもにポスター・チラシの送付代と、借りてくる標本の運搬費) →当然減
・改札受付業務委託 →基本的に他のカウンターに座っているのを移動してもらう。ただし土日祝日には1人加配?
・解説書・ポスター・チラシなどデザイン →当然減
・ホームページ制作 →学芸員がやる
・キッズパネル、キッズMAP、子どもワークショップ →断念

おお! 支出がみるみる減った。まとめると、
■展示は、自前の所蔵品だけで組み立てる。
■広報は、お金をほんとにかけずに、学芸員制作のホームページ、SNS、プレス発表のみ。
■関連イベントは、ギャラリートークなど学芸員自前だけ。
■解説書は作らない。
■改札は、他のカウンターの人員を回し(1人抜けたそのカウンターは学芸員が守る)、土日祝日の1人分だけ。
■チケットだけは印刷。

ってことだと、空調費はさておき(というかさほど空調費が問題にならない春か秋に展開することにしよう)、支出は1ヶ月あたり10万円ほどに収まりそう。だとしたら、入場料200円で、500人でペイする。充分実行可能な数字になってるんじゃないかな?


もちろん主催展すべてを、こんな最低限スペックで実施するわけにはいかない。子ども向けワークショップ、解説書、講師を招いての普及講演会などは、普及教育効果を考えるととても重要。他館から借りての展示をしないと、展示の幅も広がらない。
とはいえ、こうしたお手軽特別展が、混ざってくるのはありじゃないかな。もしかしたら、意外と黒字になって、フルスペック主催展を補うこともできるかもしれないし。一度試してみたいなぁ。
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