言っていることは正しい

通常国会が開かれ、さっそくイスラム国の人質問題で、
民主党の前原議員からの、中東歴訪での発言によるリスクは
考えなったのかという質問に、「中東への人道支援は必要であり、
テロに屈することはない」と首相は強い口調で反論した。
確かに、言っていることは正しい。
ただし、後藤さんが拘束されていることを昨年１１月に把握し、
現地に対策室も立ち上げていたとするなら、
なおさら2億ドルの発言は慎重であるべきだった。
戦火に追われる難民の命を救うための人道支援は、
平和国家日本ができる最大の国際貢献であることは間違いない。
しかし、その一方で海外に暮らす邦人の安全確保も政府の責務である。
欧州のマスコミは、安倍首相の発言をうけ、
イスラム国が日本は有志連合についたと判断した、と報じている。
言っていることは正しいが、湯川さんの命が奪われ、
さらに後藤さんも危機にさらされている、この動かしようのない事実を
日本国の最高責任者である安倍首相には、忘れて欲しくない。