テレビなどで見ているだけでは、
その裏の世界までは分からないことが多い。
芸人の世界もそうだ。
まだテレビもない昔。
お笑い芸人といえば落語家ぐらいしかいなかった。
彼らの飯の種は寄席なのだが、その出演料は安く、
贔屓筋のお座敷に呼ばれて、稼いでいたという。
志ん生一代という小説にこんな話がある。
まだ名前が売れていなかった時代、地方にいくと
客集めのために有名な落語家の名前をかたって演じていた。
あるとき、客からお前はニセモノだろうといわれ、
志ん生は「本人よりうまいからいいだろう」と
しらっと答えたという。
志ん生の一言は芸人は芸で稼ぐ、その真骨頂だが、
吉本興業の闇営業事件はせこくていけない。
お座敷に呼ばれたまではいいけれど、
オレオレ詐欺グループとは、なんともなさけない。
そういえばこの前、問題の吉本新喜劇に飛び入りしていた
日本の首相がいたのを思い出した。
お座敷がかかったのかなあ。
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