参院選後の岸田首相による最初の記者会見は、
物価高騰への対策、感染者急増のコロナ対策とともに、
原発再稼働と安倍元首相の国葬へと言及した。
現在稼働している4基に加え、年末までに5基を加え、
全9基で今冬にひっ迫する電力への対応をするとしている。
だが、ついこの前、東京電力の旧経営陣に13兆円もの
賠償命令の判決が下されたばかりではないか。
原発の安全性に大きな疑問を投げかけた司法の判断に、
岸田首相は、時をおかずに再稼働を命じたことになる。
どの原発も少なからず安全性に課題を抱えている。
それを完全に払拭せず再稼働し、
万が一のことがあったらどうするのか。
そもそも、太陽光発電など再生可能エネルギーなど、
エネルギー全体への具体的な取り組みについて
首相からの強い発信はあまり聞こえてこない。
そしてもう一つの安倍元首相の国葬だ。
元首相は、日本の国を世界に誇れる国にしたのだろうか。
確かに外国の首脳からは惜しむ声、讃辞の声がとどいているが、
加計、森友、桜の会公文書改竄118回の嘘の答弁などを始め、
アベノミクスは深刻な格差社会を生み、国借金は1千兆円を
はるかにこえ、国民の間における批判が強いのもまた事実だ。
問うべきは在任中の疑惑の解明であり、
国葬でなにもかも美化し幕引きすることは、
あまりにも拙速すぎないか。
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