水泳するな。水飲むな。

60年前、高校野球の選手に対して監督などの指導者は、
肩が冷えるから夏休みに水泳はするな。
練習中に水を飲むとバテる。
などと、いまでは考えられないような
非科学的な指導していた。

私の幼なじみで野球部のキャプテンは、
水を飲まずに、真夏にランニングをして、
熱中症で重態になった。

根性、我慢を自分に言いきかせ、
汗と泥にまみれた炎天下の練習。
いまだったら間違いなく監督は訴えられるだろう。

いまは水を切らすなが合い言葉になり、
水泳を禁止することもなくなった。

しかし、いまだに甲子園大会をめざす高校球児には、
根性と我慢、汗と泥にまみえることが、勝利への途に繋がると、
悪しき伝統になっていないか。

怪我を恐れていたらスポーツ選手にはなれないと、
根性論に固執するプロ野球OBの張本のような、
旧い体質の大人が幅を利かせている限り、
高校野球の球児たちは、自分の身体を守るのは
自分自身以外にいない。