庇だけを貸したつもりなのに、
母屋までとられてしまった。
これが、いま中国の「債務のワナ」といわれている
経済支援の手法とよく似ている。
いっしょに事業を始めようと、
資金援助を受けたまではいいのだが、
いつの間にか借金漬けになって、返済ができなくなり、
ついには国まで支配されてしまう。
まるでサラ金のような、やり方だ。
先日開かれた福岡のG20で、
中国による途上国への過剰融資に返済可能な額とする
「質の高いインフラ投資」原則を
中国は嫌々ながら受け入れたけれど、
実効性があるかどうかは疑問視されている。
なぜなら警戒する途上国も増えているが、
中国マネーを頼りにする国は、まだまだ少なくない。
中国による一帯一路の大経済圏構想の実現には、
「債務のワナ」がいぜんとしてくすぶり続けるだろう。
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