文明の進化は、
人類にさまざまな利便性をもたらすとともに、
運動機能などの退化ももたらしてきた。
たとえば、時間。
時計の機能が高度化するとともに、
人間本来の体内時計が退化していった。
同じように、視覚やその他の五感も、
さまざまな便利器具の普及によって、退化が進んでいる。
そして、今度は車だ。
AI搭載の自動運転車や自動ブレーキの登場で、
あらたな退化が懸念されている。
その一つが、機械だのみになって
人類の注意感覚が退化することだ。
自動ブレーキ搭載車の事故が、昨年82件も起きていて、
AIが万能ではないことを証明している。
こうなると、歩行者の安全は、誰が守ってくれるのか。
と、つまらない心配をしていたら、
なんと、アメリカの研究者が不完全なAIの開発をしているそうだ。
自動運転、自動ブレーキで注意が散漫になるのを防ぐため、
わざと間違った信号を出して、注意本能を呼び覚まそうというのだ。
過度な便利さに、適度にブレーキをかけるのが狙いだ。
人間とは、実にやっかいな生き物だなあ。
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