横綱日馬富士のビール瓶暴行事件は、
なんだか、芥川龍之介「「藪の中」のような
状況になってきた。
日馬富士は、事件発覚後にマスコミに対して殊勝に謝罪したのだが、
暴行事件の現場にいっしょにいた横綱白鵬が、
日馬富士はビール瓶で殴ってはいないと証言。
国技館で行われた、警察による日馬富士からの聴取では、
白鵬の証言にあわせたかのように、
平手で叩いたがビール瓶などはつかっていないと
まるで内輪喧嘩だったといわんばかりにトーンダウンした。
貴ノ岩の兄は、事件当日に弟から、なにも悪い事をしていないのに、
ビール瓶で殴られたという内容の、電話を受けていた。
貴乃花親方が被害届けを出したのも、
本人に事実関係を確認してのことだろう。
いったいなにが真実なのか、どちらが嘘をついているのか、
日馬富士の神妙な謝罪からは、内輪の喧嘩だったと、
笑って済ませるような、軽い問題とは思えない。
ここにきて、貴ノ岩自身にもモンゴル力士に対する
暴行疑惑が浮上するなど、いやはやという印象だ。
遅まきながら相撲協会も横綱本人から聴取したが、
このまま「藪の中」から「闇の中」へと、
溶け込んでしまいそうな気がする。
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