付き人の仕事

一般的に付き人とは、タレントや関取の
身の回りの世話をする人というイメージが強いが、
首相夫人の付き人（経済省から出向の女性職員）の場合は、
夫人を補佐する秘書的な存在らしい。

ある日、その女性秘書宛に封書が届き、
中の手紙が首相夫人の知り合いからだったら、
どのように対応するだろうか、ごくごく常識的に考えてみた。
（※誰がこの秘書宛に手紙を出すように先方に教えたのだろう？）

まず首相夫人に手紙の内容について相談し、指示を仰ぐのが普通である。
ましてや、首相夫人と昵懇であり、その内容が秘書の判断で、
対応しきれるものでなければ当然だ。

つぎに経済省から出向している一職員が、自分の上司に相談なく
異なる省庁の担当者に問い合わせをするか、それも考えにくい。

そして、問い合わせをした先方から返事がきたら、
当然、それを首相夫人に伝えなければおかしい。
実際に、秘書は手紙の差出人へ送ったFAXで、
首相夫人にも伝えたと、返事をしている。

この一文からも、秘書は組織のルールを守り、
きちんと責務を果たす優れた人物であることがうかがえる。

参議院予算委員会で野党から、
このFAX内容について質問をうけた首相は、
付き人が事務的に処理したことであり、
夫人はまったくこれに関わっていない、だから忖度はないと断言。
あたかも秘書が首相夫人に相談することなく、
処理したかのような回答をしていた。

それが真実なら、秘書が首相夫人に手紙を見せず、
なにも確認しないまま勝手に処理し、結果だけ報告したのか。
それは、無謬性が売り物の公務員のやったこととは、とても思えない

もし、首相の秘書が同じようなことをしたら、
それを首相がゆるすだろうか、ぜひとも聞いてみたい。
まあ、ことが起きると「秘書が、秘書が」と秘書にすべてを押しつけて、
逃げ回った政治家がいままでたくさんいたけれど。