初めての会場は色々と気遣いもせねばならず、がさつな私には結構なストレス&プレッシャー。
おまけに、お天気も暴風雨との予想。
暴風雨?上等だいっ!だって音楽家講座だもん・・
という理由にもならない理由で、藍色亀甲(たくさん!)模様の超上等結城紬と茜染の名古屋帯で支度しました。
最近は、もうあと何回着られるかもわからないので、お天気が悪くても一軍の着物を着ることにしています。
それに初めての場所はいわば、ところがえの第一回でもあるので、新たな気持ちで臨みたかった。
この会場は以前参加されたチェロ奏者の方のご助言でおかりしたダンススタジオ。
ダンススタジオの発想は私には皆無だったので、メウロコでしたが、とても良かったです。
安心して動きまわれるし、懸念していた音の問題もクリア。何故なら、周囲のダンスのお稽古をされているグループのBGMの音量の方がずっと大きかったから。
今回受講生は少なめの4名(ヴァイオリン、ピアニカ、フルート、オカリナ)で、みな夫々の紐を巻かれて、激変されていました。
時間にゆとりがあったので、私もずっと甲野先生にやっていただきたかった紐ワークをリクエスト。
甲野先生はにやりとして、「ああ、白川流の紐ですね。」
前回、グランドピアノやフルートに紐を巻いて、ほら、違うでしょう?とご紹介してからというものの、先生には半ばあきれられている。
続けて
「ああ、何やりたいか、わかってきましたよ・・」
そう。私がやりたかったのは、「甲野先生との絆」そして「甲野先生との結界」
予想をはるかに上回る素晴らしい経験でした。
紐で結び合って演奏させていただいたのですが、腰の紐を結んだ瞬間に超微粒子の泡立つ温泉に入ったような感じで身体が足元からシュワーっと穴だらけになったようでした。
実は色々な方と、この「絆」を試させていただいているのですが、夫々に異なる感覚を受けるのが面白い。人は本当にみな違う。
にしても、甲野先生のものはやはり別格でした。
先生も紐が結ばれたとたんに「・・あ〜これは・・きますね〜〜」とのこと。
私の感覚はどんなものだったのかは聞きそびれましたが。
結界は忍者のIくんにも加わってもらい、3人で。
これまた浮遊感と温泉感?は素晴らしかったです。
懇親会はスタジオのすぐ裏手にある小さな隠れ家的な和風バル。
禁糖中である甲野先生のご事情を説明し、特別にセロリと行者ニンニクの持ち込みを許可頂いた上、洗ってきれいに盛り付けて「先生用」として出してくださいました。
お料理もみな工夫が行き届いた美味しいものばかりで大満足。
ここはプライベイトでもまた行きたい。
兄弟子中島さんからは紐トレにも共通する感覚の起きる「骨磨き」を伝授いただく。
これまた凄いものでした。
久々にお会いした史上最強の呉服屋若旦那ウッチーさんとも色々と紐で遊んでもらいました。
おめでたいご報告もいただき、この夜は良いことづくめ。
一番嬉しかったのは帰り道、かけてくださった先生の感想。
今回の私の響き、音色の変化に関してですが、それは紐のあるなしの変化だけでなく、そのベースとなっている音自体が大きく変化したことに気付いてくださったこと。
「やはり、『寂しさ』というのは重要だと思います。」の一言。
正確には覚えていませんが、九州弁のある言葉に例えられて続けて仰ってくださったのは
「それは、もう誰がなんといっても、否定することができないくらいのもの、という意味です。
芸術というのはどんなにでたらめであっても、『これが自分の芸術です』と言葉にして言ってしまえば、それで通ってしまうようなところもありますが、今日の白川さんの音は、そういうものとは全く違うものになっていらした。
それは、まさに、もう誰にも否定できないものになっておられたと思いますよ。
そして私も今日は色々と気付くことがありました。」
一昨年の「一人の奏者が三人に聴こえた」もかなり嬉しかったですが、ここまでの感想をいただいたのは初めてのことです。
息子ロスによる「寂しさ」が、結果としてですが私にはとても良い方向に作用したのかもしれません。
それにより、息が落ち着き、左圧縮右解放の気付きとモデルチェンジが加速的に進んだ結果。
寂しさ、悲しさまで結果、利用している訳で、業はやはり深いようです。
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