藤枝先生にも、ハーモニック・モノコードの完成品をお弟子さんに作っていただけるようにお願いしてあるのですが、しばらくは時間がかかりそうです。
待ちきれないので、極々シンプルな「モノコード」を伊藤ピアノ工房のピアノマイスター・伊藤正敏さんにお願いしてありました。
「できましたよ〜〜」と昨日ご連絡いただき、本日、レッスンに行く前に、駅前で受け渡し。
道端に止めた伊藤さんの車の助手席に乗り込み、おもむろに
「・・これが、例のブツですね・・」
と怪しげな、長い棒の包みを受け取る。
「じゃあ、一応簡単なレクチャーを」
と車中で伊藤さんからいくつかの遊び方を教えていただきました。
「それにしても、こんなもので、こんなに喜ぶ人って、日本中で、真理さんくらいですよね。」
と伊藤さんに笑われる。
・・いや、そうでもないかもよ・・
ピアノ製作者であり、調律師でもある伊藤さんは、いわば、「親方」でもあってお弟子さんの育成もされており、その折に、このモノコードを使うのだそうです。
以前訪問した折に、お店にあったものは、年季が入った素朴なものですが、今回は私用に、ということで、白いきれいな木材にピアノ線、そしてマスキングテープで、分割位置と平均律の音階の目盛も付けてくれていました。
もちろん目盛がなくても、「響き」が教えてくれるので、自分で探せるのですが、ある程度目安があればあったで、誰でも体験はしやすい。
また端っこを指で押さえて響きを止めて、金属のミニスパナで弦を押すと、これがクラヴィコードのタンジェントと同じ役割となって、音階も弾ける。
さらには、ピアノのハンマーを利用したきれいなスティックまでオマケで付けてくださった。
これで打つと、さらにマイルドな響きに。
正敏さん、ありがとうございました!
レッスンではせっかくなので生徒さん達にも体験していただいたところ、皆様、びっくり!
口を揃えて、「え?こんなに響きが変わるものなんですね。」
さらに嬉しい効果は、このモノコードで数分遊んだだけで、その後フルートから出る音がより響くようになっている、ということです。
先日の藤枝先生のミニレクチャーの折も、実は、感じていたことです。
音を「聴く」という体験が、「出す」という体験をも変化させる、ということなのかもしれません。
あとインド音楽や、世界の民族音楽の微分音の世界、いつもすごいなあ、と感じていますが、このモノコードでみると、ドとドシャープ、つまり半音の感覚はほぼ2センチ。
半音の巾をこんなに感じることが出来たのは初めてです。
この2センチの間をミニスパナで押していくと、私のダメ耳でも8個の音程を作り出し、聞き分けることができます。
もちろん、フルートでも息の加減で、こうしたことは可能ですが、うね〜っとなるので、「なんとなく」の領域に。
でも、モノコードは、リアルに視覚的に音程が確認できる。
・・・ううう・・面白すぎる・・
とついついニンマリしてしまいます。
今夜は週末。一晩中、このモノコードで遊ぶつもりです。
藤枝先生も夜な夜なワイン片手についつい、と仰っていましたが、そのお気持ち、とってもよくわかる。
1本でもこんなに楽しいのだから、あの8本弦のハーモニック・モノコードで音律を作ったら、もう徹夜になってしまうかも。
それに、深夜でも音が出せるって、なんと素敵なことでしょう!?
今もパソコンに向かう私の膝の上には、このモノコードが。
数学、大嫌いだったけれど、ピタゴラスには感謝!
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