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2026年08月19日14:02

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接触面

久々の気付きメモ

夏休みは本当にのんびりとダラダラと過ごしていて、あっという間に終わってしまいましたが、まあ練習はもうダラダラの領域に含まれるくらい日常になっているので、それなりに、やり過ぎて身体を傷めない程度にはやっていました。

昨年は春のミニピアノとの本番が幸せ過ぎて、でも何故か自身の限界も見えてしまった気もして、秋頃まですっかりやる気がなくなっていたりもした。

やる気が出たのは「法螺貝の気付き」で演奏が激変し、また楽しくなったから。

今年のギターとの本番も幸せ過ぎて、やはり自身の限界も見えてしまった気になったところまでは同じなのですが、本番の中で感じた課題もより具体的に見えてきたということもあって、むしろ意欲というか、フルートがより面白くなってきたといったところ。


何よりも「地中海」というテーマが私にはぴったりだった。

そんなこんなで、さらう時間が増えればそれだけ気付きと進展もあるのね、ということに今更ながら気付かされている。

あとは、やはりレッスン。生徒さんのレッスンでは何かしら、毎回気付きをいただいている。


「ですからね、日本の黄色いアルテスの最初の音はソですが、本来アルテスが書いた本ではドの♯なんですよ。その次に出て来るのはド♯とド♮を交互に吹く課題。これが出来てから始めましょうということです。加えてタンギングで提示されていることも重要です。タンギングでも楽器は動きますから。」


ソは左手の小指以外を全て押さえるので楽器が安定しやすいからという理由で、おそらく勝手に改変されたものだろう。

でもアルテス先生提案の通りの、右手小指しか使わないド♯の狭き門から入った方が、悪い癖を身に付けずに済むのも確か。

このあたりのチョイスは現代の、特に音楽教室等のレッスンでは難しい問題かもしれません。でも、この楽器の安定、保持というのは一番のフルートにとっての重要課題だと認識していただくことは初心者の時から、しっかりとお伝えしておかなければならないと思うので、出来る出来ないに関わらず、この話はすることにしている。

また上級者の方にも「本当に動いていないか、どうかよ〜〜くご自身でチェックしてみてくださいね。」と提示する。


そこで気付きなのだけれど、とにかく接触面を柔らかくしておくこと、に尽きる。

当て位置は下の方が良いと思っているけれど、唇の形状等で、それが難しい場合もある。でも、何処に当てるにせよ、そこが柔らかければ楽器の安定度はとても増す。

くどいようだが、決して三点支持ではない。

あれは、おそらく接触面が固く、しっかりと抑え込まねば楽器が安定せず、そうするしかないと思い込んだ奏者の発想ではなかろうか?

もちろん足も踏ん張っているに違いない。

名手がそう語っていることもあり、だからこそ普及してきたのだろうけれど、これも所謂、お腹の支え同様に、「伝言ゲーム」の誤解ではないかと考えている。

お腹は大事だけれど、表面の筋肉に力を入れることではない。

この「伝言ゲーム」という言葉は陽紀先生のレッスンで教わったもので、本当にこうした誤解の原因を見事についていると思う。


お尻に力を入れろ、お尻の穴を締めて、等も良く言われていて、もうやってみればすぐわかるけれど、こんなことしたら横隔膜の動きが悪くなるのに、何故か未だに採用されていたりする。その理由が「伝言ゲーム」とのこと。

それは本来・・

このあたりは陽紀先生の気付きになるので、勝手に書けないけれど、元々、良いものも、受け止める側の誤解が重なると全く別のものになってしまうということ。

植村先生とお話したことがあるのだけれど、上手い人って、元々出来ているからそれが普通で、何故出来ているかなんて考えないしわからない。

だから「三点支持ですよね!」と言われれば、「ああ、そうなのかもね」くらいの返事はしたかもしれないし、「そうなのね。これって三点支持なんだね!?」と思っちゃうかもしれない。

なので、三点支持に限らず、どんな情報もどんなに素晴らしい奏者が言っていても、鵜呑みにしちゃだめで、自分で捜していくしかないね、という話。

もう20年以上前から違うだろ、とは思ってきたけれど、今回、まだまだ50歩100歩(倍も違うけど!)だったことを自覚した。ゆっくりの曲では安定していてもテクニカルなパッセージでは不安定になるので、楽器を押し付けるようにして(つまり三点支持!)固定していたので、響きがしょぼくなってしまっていたのよね。

これは自覚的にやっていたというよりも、腕が「このままじゃ不安定ですから安定させてあげますね〜」と勝手に働いた感じ。

まさに「私の身体は頭がいい」(@内田樹)である。

身体は結構、危機を乗り越えるため、こうやって良かれと思って勝手に働いてくれるので、まあなんとか間に合ってしまったりするので、ありがたくもあるけれど、それが落とし穴にもなっていることにようやく気付いたという次第。

で、そのままだとすかすかする音になるのをまたなんとかしようとして、腕と同時に腹部や横隔膜周辺が今度は「はいはい。このまんまじゃ音が今一ですから、しっかり支えてあげますね〜」となんとかしてくれるので、まあ何とか出たよね、程度の音にはなる。

でも、それはゆったりとのびのび吹いている時の音とは全く別もので、似てはいるけど、全然違う。似て非なるものとはよく言ったものだ。本当の真珠とフェイクパールくらい違う。

ちなみにダイヤは今、合成で成分から何から天然と全く見分けがつかないものが出てきてしまっているそうだけど・・

速いパッセージやタンギングの嵐の時でも押し付けずに楽器の安定を保つためにはどうすればよいか?

その答えが「接触面を柔らかく保つ」ということ。

で、面白いのは、どうしてようやくそこに思い至ることが出来たかというと、立ち方、足裏が変化してきたからだと思う。明確な因果関係がある訳ではないけれど、足元が変われば身体全部が変わるので。

あと、年を取って、顔の張りが失われてきたことも関係あるのかも?

もちろん、見た目としては悲しいことではあるけれど、生き物としての宿命でもあるので、ある程度はしょうがないと思っている。

でも、このちょっとトロトロっとしてきた口元は、自分で固めてしまわない限り、フルートの安定にはとても良いのではないかしら?と前向き。

硬いもの(フルート)に硬いもの(接触面)を当てたら不安定になるに決まっている。

硬いものには柔らかいものを。

フルートと接触面を馴染ませる。

あと、先日の砂原さんの素晴らしい演奏を聴けたのも良かった。

とにかく気持ち良い演奏。

「気持ち良い」もキーワードになった。

硬くしては、決して気持ちよくはなれない。

この気持ちよさを味わうために考えるし、さらう。

「幾度も病をおびき出し打ち砕き」(@願立剣術物語)の情熱はどれ程の熱量だったのかと思う。

難関時のフルートの安定は、この夏休みの自由研究だったけれど、15日、過去最高に圧をかけずに楽器が安定するようになりました。

ほぼ半世紀やってきていて、ようやくこれなんだから本当に向いていないんだと思うけれど、嬉しい。

稽古素材はイベールのピース。

無意識的三点支持で押し付けなくなり、腕の力みがなくなったので、ようやく同質の響きになり、指の力も抜け、よりラクに動くようになりました。




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