お年玉をもらえなくなってから、既にウン十年ですが、11日7:30からの生徒さんのレッスンで、大きなお年玉級の変化がありました。
昨年のリサイタルのアンコールで私が演奏したサティのジュテヴーをやりたい、ということでレッスンしていたのですが・・
「この曲は最初の低音のミで決まりますね。ハートとお腹にズンと響くミね。」
ああ、そんなミは出せてなかったよなあ・・と反省をこめつつのご助言。
「優等生じゃなくって、ちょっと不良なの。場末の酒場、ムーランルージュやモンマルトル・。グレースケリーじゃなくって、マリリンモンローね。」
と、急にマリリンモンローの大きな顔のアップが浮かんだ。
アンディー・ウォーホルのマリリン。
フランスなんだから、むしろピアフとかが浮かぶべきなのかもしれないけれど、何故かマリリン。
そのお蔭で、大きくフルートの当て位置が変化。
数か月前、気が付いた「同じアンブシュアで全ての音域」という理想にさらに近づいた。
この当て位置になる前は、まだまだ背中のテンションを増して、変えていたけれど、もうその必要もない。
高音域も低音域もほぼ同じ。
さらには、タンギングも軽くなり、息も続くように。
「え?こんなところじゃ音、出ないでしょ?」と思えるくらいに今までと異なる個所なのですが、何故か、これだと全てが上手く行く。
以前、連載して居た時に、
「中庸の構え」という話を書いた。
「右でもなく左でもなく、さりとてその真ん中でもないところの中庸」
でも、まだまだ「真ん中」に限りなくちかい、遠慮がちの中庸だった。
今度の、今の中庸はそれはそれはもう、過激である。
そういえば、リサイタルの打ち上げで長年の笛仲間、Mさんからうかがった話もこの下地になっていたかも。
「そもそもフルートトラヴェルソのトラヴェルソが水平、というのが間違った訳なんですよ。トラヴェルソのトラヴィはトラヴィアータ(椿姫)と同じ語源で、『道を踏み外した』っていう意味なんだよ!」
なんて素敵なお話。
四角四面の軍楽隊の水平な横笛ではなくて、ヨロヨロと道を踏み外した笛なんだ。
私はこちらの方が好きである。
断言してもいい。もちろん、私にとっては、ということではあるけれど、
フルートは斜めに吹く笛である。
・・・・
息子が巣立ってから、すっかり鬱モードでやる気も失せて、掃除や買い物ばかりしていたのですが、それも良かったかも。
「やる気」のある息はともすると騒々しい。
前に前に行こうとするも、空回り。
でもやる気のない息は・・
静かで、少し悲しみの色を帯びている。
だからこそ、この新たな当て位置でも音が出る。
やる気のない息だからこそ、もたらされたお年玉だったかもしれません。
さあ、これで、いよいよヤルキマンマンに???
あれ?!
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