ここのところ、頻繁に岩城正夫先生のもとにお邪魔しています。
先生は、法螺貝修復をとても面白がってくださり、驚いたことに、「自分である程度音が出せた方が、色々とわかることも多いですから。」と、法螺貝の吹き方までご自身で習得されてしまいました。
さらには、「秘伝」も発見された。
その中の一つは、2011年、私が山伏さんから高尾山で教えていただいたものと一致。
つまり、ど真ん中ではなく、少し左にずらした方が、良いというもの。
そして、もっと凄かったのが・・・もう一つの発見
ここに辿り着く研究の過程は、先生の火起こしの研究の過程と全く同じである。
様々な実験を重ねた、その結果としての結論。
その法螺貝の吹き方に辿り着かれた過程をうかがい、すぐにピンとくるものがあった。
それはそのまま、フルートにも通じるものだった。
「秘伝」なので、秘密。
「およそ、殆どの秘伝が、知ってしまえば『なんだ』というような事が多いですよね。
でも、それを秘しておきたい人たちが存在するということ、それを大切にされていることもわかるので、僕は敢えて『わかった』みたいなことは言わないんですよ。
本にも書きませんし。でも、できるんだよ、ということくらいは示してやってみせるけどね。」
と棚に飾られている沢山の自作の「鳴子こけし」を示されました。
この鳴子こけしの作成の原理、コツは秘伝の一つなのだそうだけれど、先生はそれを独学で研究して作成できるようになった訳です。
そういえば甲野先生の最新のDVDのタイトルも確か「教わることの落とし穴」だったっけ・・?
刷り込まれた思い込みや常識が本当に色々なことを邪魔しているのだなあ、と痛感しています。
写真は、この「秘伝」を導き出すための試行錯誤の沢山の法螺貝の歌口。
素材も様々で、真鍮、アルミ、木、竹・・
「法螺貝の歌口とはこうしたもの」
という刷り込みのないところからのスタート。
そして、作成の技術の見事さは素人の私でもわかる程。
どうやって、こんな細工が出来るのか・・
細工するための道具を考えて、その道具を作るための工具を考えて、それを作るところから始まるのだそうです。
89歳にして、この探求心、そして情熱に圧倒されております。
来週10月1日にはいよいよ完成予定。
3日の鶴見の音楽家講座に持参したいと思っています。
「治してやりたいな」
とふと思った法螺貝。
岩城先生のお部屋で機嫌良さそうに鎮座していて、持って帰るのが悪いような心地がするほどです。
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