思うところあって、フルート2本を持参しました。
マイユショーの初代ロットと銀の五代目ロット。
先日のコンサートでは、初代を使ったのですが、初代を吹くことで、五代目の音も大きく変化してきたので、リサイタルでは両方使おうかな、と師のご助言をいただくために。
「そうだよね。僕もたまに六代目を吹くんだけど、それが初代化してきてるんだよね。」とのこと。
私の銀の五代目も、以前とは全く異なる鳴り方をするようになってきています。
ようやく、本来の音に近づいた、といったところか。
特に川崎優先生の「祈り」は銀の笛の音が似合う気もして夫々の演奏でお聴きいただきました。
「笛としては、どちらも、両方いいね。ロットだ!でもやはり初代は物凄く力があるね。このパワーにひきずられないように。」
川崎先生の作品には思い入れがある分、ついつい吹き過ぎて楽譜にはないフォルティシモまで出してしまう。
どちらの笛で吹くにせよ、結局は本人の教養・資質・人格、というのが問題になってくるので・・
とりあえず、楽器に関しては合格を頂けたということで、より譜読みを掘り下げる作業を中心にレッスンしていただきました。
音色を褒めて頂くことは多い。
今回のコンサートでも、初代ロットの響きを喜んでいただくコメントを沢山いただきました。
もちろん、それはとても嬉しいし、有難いことです。
でも、やはりそれは「まだまだだよな〜」という反省に直結する。
音色を褒めていただければいただく程、いや、そうじゃなくて・・と思ってしまうのは、やはり師・植村泰一先生の初代の音を知っているからだと思う。
最初の一音から別世界に連れていかれる魂をゆさぶる音。
あの音には程遠い、ということをこれ程感じた本番も初めてでした。
師の演奏の後で「きれいな音ですね。」とは誰も言わないと思う。
綺麗、汚い、という言葉では表すことのできない、哲学的、宗教的、根源的な何かを省みずにはいられなくなる音楽。
ということをブツブツと愚痴ってきたのでした。
本当にどうすれば、あんな風に吹けるのか・・
「それにしても、よくこんな良いのが残っていたね。」
と最後に。
本当に初代ロットは不思議な笛です。
師匠が吹いてくださった「祈り」
この楽曲の素晴らしさに改めて感動。
ますます大切な楽曲となりました。
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