常連マリンバのYさん、そしてご遠方より、楽器製作者のMさんが初参加。
Mさんは、製作して、試奏する中、身体に痛みを感じるようになって、とのことでのご参加でした。
大柄で若い男性なので、多少どんな構え方をしてもなんとかなりそうではあるのですが、まだまだ若い、とはいえ、年々、誰でも年は取る。
やはり、その演奏する姿勢を一目見ただけで、
「あ、ここと、ここと、痛いですよね・・」
とわかる。これは私だけでなく、Yさんにもアリアリとわかったようで、辛そうな表情に。
大きく身体を捻じって、左右の肩の位置もかなりずれたままでの演奏でした。
もちろん、こういう感じの奏者はとても多いし、その理由もわかる。
男性の身体の大きい奏者は、ほとんど、このタイプかも。
捻じることで、一種のテンションを生み出し、それが音を出すのに役立っている。
でも、そのテンションは非常に表面的で、浅く、筋肉がとても疲れるものでもあります。
若いうちはなんとかなっても加齢と共に、故障を呼ぶやり方だと思う。
「若い頃はよかったけど・・」
と言われてしまうこのタイプ・・
ということで、
「これは一番お勧めです!」
と「カヤックの構え」を伝授。
さらにお二人には最新版の「中庸としての命門」を。
これで、Yさんの響きもさらに変化。
他にもお互いに斬り結びながら、様ざまなスイッチを試し、これも投入。
最後に、この日の白眉、とっておきの、「小指スイッチ」のご紹介を。
これにはお二人とも、最早、目が点で、
「・・・ね、だからヤクザって本能と培った実践の中で、でこうした身体感覚を持っていたからこそ、不始末しでかすと、小指を詰められちゃったんでしょうね〜〜」
とかつて甲野先生からうかがった話も披露する。
「小指をツメル、というのって、日常生活に差しさわりがないようにするための、せめてもの思いやりだと思っていました・・」
「いやいや、違いますよ。武器を取り扱えなくするためです。武器を取り扱うのに最も必要で重要なのが、小指なのですよ。」
と、出逢ってすぐの頃、何かの折にお話したのでした。
13年たって、それが気付きとして、このように大きく登場するとは・・
武器に限らず、道具を取り扱うのに最も重要な指。小指。
それも、右じゃなくて左。
右と左はその機能は全く違う。
お二人共、私の音の変化にびっくり。
初参加にも関わらず、Mさんの音も変化。
Yさんの長年の悩みの右手の動きも、これで、かなり納得のいくものに変化されたのでした。
アフターも楽しかったです。サムピックや指抜きでちょっとした遊びをする。
これまた大盛り上がりでした。
「楽器というものは、その製作者のセンス以上のものは決して出来ない」
これは師・植村泰一先生の言葉。
その通りだと思う。
今回、身体を痛められたことがきっかけ、とはいえ、こうして製作者の方に、私が取り組んで居る、道具と人間の付きあい方の術理をほんの一端ではあるけれど、ご紹介できて、嬉しいです。
もしかしたら100年後に「ビンテージ」と呼ばれ、大切に受け継がれるような楽器を作っていただけるかも、と期待しております。
Yさん、Mさん、ご参加ありがとうございました。
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