笠谷幸生

1972年の札幌冬季五輪のジャンプ競技で、
日本人初の金メダルを獲得した笠谷幸生さんが亡くなった。

金メダルを獲得したのは2月6日で、
当日は私の結婚式の日だった。

1964年の東京五輪開催で日本は急速に経済成長を遂げ、
そんな勢いそのままの冬季五輪だった。

国民の関心も高く、結婚式当日の来客も同様だった。

結婚式が終わり、宴会となったのだが、
一本目のジャンプが終わり日本人選手が金メダルを
取るかもという期待から、宴会どころではなくなり、
トイレに行くとか何とか言っては、
結婚式場のテレビを観にいく始末で、なんとも落ち着かない。

結果は金銀銅を独占し、日の丸飛行隊といわれ、
いやはや大興奮となった。

あれから53年、笠谷さんは享年80歳で
私が7月、笠谷さんが8月生まれの、
同じ歳だったことをあらためて知った。

ちなみに新婚旅行はハワイ、6泊8日で、
当時は、1ドルが306円だった。

私の遠い昔の記憶を呼び起こした
笠谷さんの逝去だった。